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革新的なフレキシブルフレーム、ドームテント、スリーピングバッグやガーメントを送り出したJANSPORT。
往年の輝きを失い安価なアウトドアテイストを塗したブランドネームだけが存続している現在のJANSPORT,あまりにも変貌してしまい温故知新することすら憚られます。
JANSPORT製品に恋したのは、1977年のこのカタログを読んだときから始まりました。
ジャン、マレー、スキップの製品開発ストーリーに心躍らせたのは自分だけでは無いはずです。
1980年代以来のD3にTRAIL DOMEとブラスベッドを背負って、尾瀬ヶ原へ向かうのはいつになるのか・・・
残された時間に実現出来るのか?自身に反芻する今日この頃。
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SIERRA DESIGNSのシグネチャーモデルと言えば 60/40 MOUNTAIN PARKA でしょう。
輸入代理店で働いていた1982年、取引先のロサンゼルスのエクスポート会社から届いたのは大量の SIERRA DESIGNS のダウンジャケットと 60/40 MOUNTAIN PARKA と少量の GORE-TEX MOUNTAIN PARKA でした。
検品のため開けた正方形の堅牢な段ボール内には、「SIERRA DESIGNS」と白文字が印刷されたビニールを一着ずつブラス製ハンガーにかぶせ、二つ折りにした状態でサイズ別に十数着が入っており、一番上には1981〜82年カタログ数冊が無造作に乗せられた状態だったのが、60/40生地の MOUNTAIN PARKA 独特の藁の様な香りと共に40数年を経てもはっきりと思い出すことが出来ます。
初めて手に取った GORE-TEX MOUNTAIN PARKA は NAVY/SLATE,TAN/GRANITE の2色。
NAVYと記載されていますが、ロイヤルブルー、TANはアーミーグリーンと表現すべきだと思うほど60/40のNAVY、TANとは発色の違いに驚いたのがこのGORE-TEX MOUNTAIN PARKAの第一印象でした。
GORE-TEXをラミネートする為には60/40生地は不適切なので、タスランナイロンにラミネートされた2レイヤーGORE-TEXに88-PIC Nylonの裏地。
60/40 のデザインそのままに、大きな違いは生地なのは勿論の事ですが、裏地がナイロン総張りと、背中のジッパー付きポケットの廃止、フード先端に付いている皮革製ストッパーの装着が無くなったことでしょう。
GORE-TEX の採用が遅かった Berkeley の2大企業の SIERRA DESIGNS と THE NORTH FACE 。
SIERRA DESIGNS はシグネチャーモデルの 60/40 MOUNTAIN PARKA を GORE-TEX化 する事で、進化させようと目論んだのかもしれません。
オーセンティックな皮革製コードストッパー採用を見送ったのも、当時先進的な印象の GORE-TEX に組み合わせなかった理由があったのでしょうか?
(モノシリ沼掲載写真では、フードドローコード先端に皮革製ストッパーを移植しております)
初登場したFall-Winter 81〜82のカタログ製品説明で「Factory Seam-Sealed」と記載されていますが、縫い目を触ってもシームテープを感じられず、本当にシームテープを貼られているのかが長年の謎です。
フードと胴体のドローコード縫い目にシームテープされていないのは確実ですので、ジッパーフラップやフラップ付きパッチポケット×4やサイドの縫い目も怪しい感じです。
今回、裏地の縫い目を解き長年の謎を解明しようと思いましたが、久しぶりに袖を通してみたところ、これはこれでちょっと着用してみる気になり GORE-TEXMOUNTAIN PARKA の解体を見送ることにしました。
40年来の謎を解明することが出来るのか、分からないまま生涯を終えるのか、自分でもちょと楽しみです。
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テント内でもカップルで眠りたい!と思ったお客からの要望があったのか、創業者2人が欲しかった、のかは定かではありませんが、スリーピングバッグをジッパーで連結させるアイデアが実現する以前、創業間もない頃から二人が眠れるスリーピングバッグが用意されていたSIERRA DESIGNS。
DOUBLE MUMMY SLEEPING BAGがイラストで掲載されていた1970年頃のカタログで確認出来ます。
カップルでシッポリとDOUBLE MUMMY SLEEPING BAGに身を委ねる幻想は実現することはありませんでしたが、一人使いで手足を思いっきり伸ばせるルーミーな大きさは、基本的なスリーピングバッグのイメージから解放してくれるのには十分です。
1970〜80年代、アメリカのアウトドアブランドがスリーピングバッグにレギュラー、ラージのサイズと共にジッパーも左右を選べるのは標準でした。
同じブランドの左、右ジッパーのスリーピングバッグを購入すれば連結が可能、靴のワイズを数種類用意しているアメリカと、ワイズなど選べる由もなく足を靴に合わせるしか無い日本との違いが、アウトドア製品でも如実に感じられたものです。
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1981年に購入したSOREL CARIBOUはMADE IN CANADAの文字から既に温かさを感じたものです。。
XCスキーをパックに取り付け、スノーキャンプを楽しむにはSORELは必携でしたが、都内からこのブーツを履いて目的地へ向かうのは気恥ずかしさを拭えず、マイカーを購入してからの出番となりました。
厚みのあるフエルト生地は保温性能に優れ、雪の無いコールドウエザーキャンプでも活躍、ブーツからこのフエルトインナーを取り出し、寒いテント内の室内用でも重宝したものですが、購入から40年を経てインナーを洗った顛末は以前記載した通りです。
アウトドアでの使用よりある意味過酷なベランダの物置に放置されていたSOREL CARIBOU、久しぶりのスキーツアーに同行させるために、以前購入したフエルトインナーと交換。
ちょっと悲しいCHINA製表示に保温性能低下を予感してしまうのはサガと言うものでしょう。
乾燥しきったブーツのレザーにミンクオイルを塗布、革が劣化しちぎれてしまったのも愛おしくインナーブーツを入れ替え、CARIBOUたるブーツ上部のボアが白すぎて恥ずかしいほど、これもCHINA製では仕方ないと諦めるしかありませんが、新旧合体し多少の違和感を感じつつもSOREL CARIBOUに息吹を注ぎ込んでくれました。
堅牢なソールも加水分解することなく健在、購入からもうすぐ半世紀ながら、交換用インナーブーツを供給してくれる企業姿勢に感謝しつつ、真のヘビーデューティーと認めたSOREL CARIBOUを人生終焉まで使い続けたいと思います。
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1968年の創業時のカタログに記載されていたTHE NORTH FACE MOUNTAIN PARKAは透湿素材の無い時代、風雪よけのアノラックを着脱し易い様にデザインされ、VENTILE COTTON製の多目的用途で使用できる製品として登場。
その後、60/40生地に変更され、1971年にダウンジャケットSELOWのアウターデザインのまま発売されました。
ナイロンにダウンを封入し、アウターに60/40生地、左胸の縦型ジッパー仕様と共にこのMOUNTAIN PARKAを接合されたのが、NORTH FACEの名品SELOWと言えるでしょう。
SEROW、MOUNTAIN PARKA共にハンドウォーマーフラップは逆三角形、刻印の無いスナップボタンでしたが、1975年よりノースフェイス ダウンジャケットに共通する逆台形のフラップに形状変更、スナップボタンからベルクロに仕様変更され、2本爪の刻印入りドットボタンになるまでスナップボタンと混在したモデルとなります。
1976年にデザインが変更され、袖がベルクロ留め、左胸縦型ジッパーの廃止、両胸にフラップ付きポケットが加わり収納量がアップされ、フードを大型化し庇を付け他社マウンテンパーカと差別化されます。 Steel Blue60/40生地で生産されたこの時期の製品は、1978年にはNAVYとなってしまうので60/40独特の光沢を放つSteel Blueは貴重です。
製造年代によりYKK,TALONジッパーが混在するモデルでもあります。
その後、ダウンジャケットの65/35生地のSIERRA PARKAとマテリアルが統一されSEROWなどと共にMOUNTAIN PARKAも65/35生地に変更されてしまいます。
SEROW、SIERRA PARKAがTANに対してMOUNTAIN PARKAはCAMEL、明るめのカラーを纏ったMOUNTAIN PARKAの登場です。
1970年代のGORE-TEXなどの透湿性素材の登場と共に、風雪除け程度の性能しか持たないマウンテンパーカの存在意義は薄れ、街着としての活路を見出したものの1980年代中頃の本国アメリカではほぼ絶滅、サラリーマンがコート代わりにマウンテンパーカを着用する無類のマウンテンパーカ好きな日本でのみ定着しました。
1980年代中旬以降、本国カタログからも消えたNORTH FACE MOUNTAIN PARKAでしたが、1984年には日本代理店カタログにライセンス生産のマウンテンパーカが登場、その後ポラニール素材やウールライナー付きのモデルも展開されますが、MADE IN USA製の「本物」のクオリティには遠く及ばないのがライセンス生産品の悲しい実態でした。
この時期、VE−24、VE-23や一部スリーピングバッグもライセンス生産されましたが、これまた誠に残念なクオリティの「模倣品」レベルの製品でした。
1990年代に入りSONYマガジンなどで販売されたのが「Made in the USA」のある意味本物の復刻THE NORTH FACE MOUNTAIN PARKAとなります。
同時にリップストップのダウンベストなども復刻生産、65/35モデルにしか付いていない両胸のフラップポケットをリップストップモデルに移植され、奇異な印象を受けた往年の愛用者も多かったのではないでしょうか。
この復刻マウンテンパーカは両胸のフラップポケットを廃止、初期モデルの縦型ジッパー、何故か背中にNF初の縦型ジッパーを移植され、庇付き大型フードを廃止、ノースフェイス独特のアローバータックも使われず、まるでSIERRA DESIGNSのマウンテンパーカの胸部フラップポケットを無くしたモデルとして販売されました。
フードのドローコード先端にこれまたNF初の皮革コードストッパーが付属しました。この皮革には5つの穴がありますが(真ん中の穴にはコードは通さない)、コードをクロス状に差し込んでいるためコードストッパーとして使うには極不便、差し込み直したのは勿論ですが、SIERRA DESIGNSをコピーするならここはしっかり真似てもらいたい箇所です。
そうは言っても、初期モデルとこうだったら良いな、と思う部分を改良して作られた復刻マウンテンパーカ、30数年を経てみるとこれはある意味THE NORTH FACE NOUNTAIN PARKAの完成形と言えるのではないかと・・・
1976年発売モデルがこれだったらSIERRA DESIGNSと迷わずに購入していたのかもしれません。
そして2022年にCOSTCOで見てしまったTHE NORTH FACE MOUNTAIN PARKAの終焉。
創業者の手を離れ、コングロマリットに吸収された成れの果てと言ったら言い過ぎでしょうか。
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自重の数パーセントしか水分を吸収せず保温性能を保持、縫製も簡単で羽毛スリーピングバッグより安価、メンテナンスも楽だと分かればスタッフバッグの大きさなんてどうでもよい、とアメリカ人は考えるのでしょう。
化学繊維ポーラーガードを5 lbs10oz(約2.552g)封入、トータルウェイト7 lbs4oz(約3.289)1978年に登場したポーラーガード最強のスリーピングバッグとしてKING TUT(ツタンカーメン王)と命名したのは、スリーピングバッグの形をMUMMY(ミイラ)と呼称することから、ポーラガード最強の称号には相応しいネーミングです。
初めてのポーラガードスリーピングバッグ購入は同社製BIG FOOT−5°F (−20°C)でしたが、これでさえ日本でスリーピングバッグに多用されていたダクロンを見慣れた目には弩級の重さ、大きさでしたが、それが王様級となれば超弩級!
最低規格温度は−25°F(−32°C)1981年の 日本国内代理店価格は堂々の110.000円!
ダウンスリーピングバッグのIBEX −15°Fと同社最高峰のNORTH FACE−30°Fの間に位置する、化学繊維最強のスリーピングバッグとして君臨。
1.9ozリップストップナイロンにポーラガードを屋根葺きの様に重ね、コールドスポットを無くし、分厚いオープンフードはV型に縫い目を入れて閉じやすくしています。
厳冬期用の証でもあるジッパー内側には2本のドラフトチューブ、ダウンスリーピングバッグとの差別化はYKKコイルジッパーの採用のみ、当時のエクスペディションバッグのNORTH FACEや厳冬期用IBEXでさえ仕様の無かった襟周りのドローコード(NORTH FACE初のゴム製)付き保温チューブを与えられ、まさにKING TATの称号にふさわしいスペックは心地よい永遠の眠りに誘うでしょう。
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O?−22と同時発売され、早々に市場から消えたO?−22とは違い、フライシートを延長し前室仕様にしたWEST WINDは思いの外長い期間販売が続いた吹き流し型テントです。
ノースフェイス初の曲げ加工を施した3本のテントポールは、スリーブに挿入時にその恩恵を感じる事が出来ます。
少しでも軽量化を進めるため、ジッパーは信頼のYKKから軽量のTALONへ変更。
テント最後部にあるメッシュ時窓の開閉もジッパーでは無くベルクロになりました。
いちばん長いポールが作るキャノピー最上部はヘッドクリアランスも良好。
テント前後をペグダウンが必要なWESTWINDは、自立するBULLFROGテントの方が設営し易いものの、BULLFROGよりも居住空間を有効に使えるのではないでしょうか。
久しぶりのコールドウェザーキャンプは予期せぬ雪をもたらし、XCの板をバックに括り付け、スノーキャンプを楽しんでいた若かりし青春時代を思い出させてくれました。
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2人用、4本ポール=VE-24は1978年SPRING/SUMMERカタログで登場、21世紀になっても改良を重ね販売が続いているロングセラーテントです。
発売後、これ程長く販売が続いたノースフェイスブランドのテントは無いので、基本設計の確かさが証明されたと言う事でしょう。 前室が付きVE-25になってはいますが、その前室を形作るアーチポールが1本増えたのでVE-24→VE-25に名称変更され、本体の基本構造はそのままに上部のベンチレーションの廃止、後部出入口の設置、フライシートの改良を経て現在でも入手可能なモデルですが、一番のお気に入りはやはり創業当時のVE-24一択です。
特徴的な後部ベンチレーション、入り口上部をカバーする庇を2本のポールで形成するフライシート、本体をすっぽりと被うフライシートは断熱性能を高め、テントとボトムをジョイント(縫い付け)すると形作られるカテナリーカットは、本体と地面の接地面積を大幅に軽減し、フライシートとの相乗効果は抜群、本体への雨水の侵入を妨げます。
同じ長さの4本ポールで設営も簡単、断熱性能も高く、発売当時はバックパッカーも使っていたほどアメリカ製テントにも関わらず雨にも強いテントです。
VE-24からVE-25になる過渡期にフロア面積を大きくした為に、フライシートとテント本体が干渉してしまう構造上の問題を解消すべくスペーサーが取り付けられました。
この面積拡大はカタログでは発表されず、tanカラーのフライシート、スペーサーを取り付けるドットボタンがテント本体サイドに付いていない事で見分ける事が出来ます。
降雪にも強く、暴風雨の時も安心して身を委ねられるVE-24。
ノースフェイスのジオデシックテントを語る時に忘れてはならない優秀なテントと言えるでしょう。
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防水ウレタンコーティングの経年劣化は避けて通れないアウトドア製品の宿命・・・
大切にしていた1970〜80年代テントの持ち出しは、玉手箱を開ける心境です。
久しぶりの御開帳はジオデシックテントの祖 THE NORTH FACE oval inTENTion。
ポールスリーブ前の金属リングに、3種類の長さの違う氷付着防止加工された7075アルミニュウムポールを通すのは相変わらず時間を要します。
5体ある oval inTENTionの中でも状態の良いのををセレクトしましたが、スタッフバッグから引き出すまで3色のバリエーションのあるどれなのか、全く記憶が無いほど前回張った時から時が経ってしまっているのが原因です。
立ちあげてみれば拍子抜けするほど良い状態、昔のノースフェイステントを知らない方々からは悪評の銀杏臭やべとつきも無く往年の美しい姿に見惚れます。
その姿は未だ老いを感じさせない吉永小百合さんを見ているかの様です。
ユーズドで購入された方は気付かないかもしれませんが、この oval inTENTionのポールエンドに付いている黒いプラスチックパーツは接着が甘いため、外れてしまい残っていないことが多いのですが、このポールを挿入するスリーブの中に残っている場合がありますので、一度確認してみる事をお勧めします。
ジオデシックテントの黎明期に発売された oval inTENTionですので、ノースフェイスジオデシックテントの特徴である、フライシートがテント本体を全て被うタイプではありません。本体ボトムから防水生地サイドウォールの立ち上げ部分を下部までフライシートが被わないので、今の基準で言えばスリーシーズンテントに分類されるのでしょう。
テント内部に朝日が差し込み、ジオデシック模様を浮かび上がらせたテント内で目覚める幸福感は、このテントオーナーのみの特権です。
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最小の材料で最大の空間を創造するバックミンスターフラー理論を応用して作られた、THE NORTH FACEのジオデシックテントはovalinTENTionより始まりました。
風雨に強いジオデシック構造の優位性を体感出来るのは、エクスペディションなどのより過酷な状況下での使用ですが、一般人でもその恩恵を感じられるのはスノーキャンプと言えるでしょう。
雪の加重、強風から身を守ってくれる丈夫なテントは、ストレスを感じない本体、フライシートの色とのsynergy効果と相まって快適な空間をもたらしてくれます。
そんなジオデシックテントが似合うロケーションは雪上でより美しく映えると言うものです。
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カルフォルニア州Berkeleyにあった SIERRA DESIGNS のリテールストアで購入した CANVAS TOTE BAG は、 L.L.Bean のトートバッグよりもカラフルで都会的なテイストを纏った佇まいと、$1=250円の時代でも何とか購入できた一品でした。
シリーズの中で価格の安い小型のトートバッグは、専らホワイトガソリン運搬に使用され使用感漂う佇まいも味わい深く、経年をも楽しめるGOODSと言えるでしょう。
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1980年代初頭、アメリカで購入したALPINE DESIGNS EIGER PACKはナイロンボディにアルミステーを配し、良質なレザー多用で40年以上経った現在、程よく熟成され新旧融合したまさに温故知新的バックパックの代表と言えるでしょう。
ヘビーデューティーな製品として多数の製品が出回りましたが、40年以上を経て分かるのは石油由来製品の経年劣化の酷さです。
特にバックパックに使用されるストラップホルダーの信頼性について、レザーに優るものはありません。
アメリカ製レザーは食用の副産物でありながらも、圧倒的な数量故の優位さと皮革製造文化をベースに良質な皮革が安価で入手出来る環境が羨ましく感じる素材です。
ショルダーストラップの保護材がフエルトなので、化学素材の重量軽減パットの優位性は否めませんが、石油由来の製品が溢れる昨今に抗う、いや寧ろ味わい深い温故知新的バックパックです。
ナイロンの防水ウレタンは経年劣化で剥がれ、ナイロン単体になっているのも皮革パーツとのマッチング良くエージング感を漂わせているのでしょう。
長年使用していない石油由来パーツが変色し、柔軟性を失い製品としての性能を失っていく過程を見つめながら、本当のヘビーデューティーな素材とは何かの答えを雄弁に語っています。
参考
プラスチック素材ホルダーが朽ち果て、縫い目だけが残るMARMOT MOUNTAIN WORKSのバックパック
アルミフレームに良質な皮革製ホルダーを装着したNORTH FACE BACK MAGIC
腰の動きを妨げないデュポン製ザイテルは経年劣化を感じさせない流石な材質。
THE NORTH FACE ダッフルバッグの持ち手は手に優しい天然皮革。
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着用していた衣類を枕替わりにしていたのは1980年初頭・・・その後いくつかのキャンプ用枕をお試ししたものの、なかなかマッチした枕に出会うこと叶わず、日常使いの枕を持ち歩く今日この頃。
そんな紆余曲折したキャンプ用枕、収納してかわいいデザインだったのがTHERM-A-REST DELUXE PILLOW。
寝心地は至って普通ながら、枕と一体となった収納袋に詰め物をすることで高さが変えられるのがポイントでしょう。
THERM-A-REST製、MADE IN USAなのが購入動機だったのだと思います。
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アメリカ、日本、フランス、中国、イギリス、ソ連人で構成された南極大陸横断国際犬ぞり隊が1989年〜220日をかけて南極大陸横断6000キロのゴールは1990年3月でした。
過酷な自然状況下で着用されたのはThe North FaceのGORE-TEX製アノラック、そのミッドレイヤーとしてNorth Face初のアウターと連結、換気調整のできるアンダーアームベンチレーションを備えたAntarctic Fleece Jacketです。
ダブルフェイスのポーラープラスフリースジャケットは、裏地に暴風性能が高いSpace Glow Nylonで補強されー40°にも耐えられる仕様、襟の立ち上がりの大きいデザインからも市販品とは一線を画す性能が読み取れるでしょう。
その遠征の成功記念として発売されたのは1990年のカタログで分かります。
1990年に訪れたのは、LAXより南下し強い日差しに眩く照らされた新しい商業施設サウスコーストプラザ内にオープンしたThe North Faceショップ。
The North Faceは1990年のカタログより街着のバリエーションを増やし、複合施設に出店するなどアウトドア御用達のイメージからの脱却を図っており、綺麗なサウスコーストプラザに出店していたのは多少の違和感と共に驚いたものでした。
強い日差しに照らされた外とは違いエアコンの効いた店の中に、極寒地仕様の製品が並んで販売されていたのもビックリしましたが、夏にダブルフェイスの分厚いフリースジャケットを購入した自分にも驚きです。
質実剛健な極地仕様ながらEmerald、Fuchsia、Purpleの3色を用意したところに、コングロマリット傘下に入ったThe North Faceの歩む道が示されていたのかも知れません。
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OVALINTENTION→VE-24→NORTH STAR→とバックパックに収まるジオデシック構造の山岳用テントを世に送り出したNorth Faceがベースキャンプ用テントとして開発したのが、2M DOMEとこのEXPEDITION BASE CAMP TENTです。
カタログに掲載されたのは1、2シーズンほど、その後カタログから消えて若干の仕様変更はあるものの、米軍ミリタリーテントとして採用され大量生産されるのは、山岳テントとは比較にならない消耗度と需要がある軍需品で利益が出るからでしょう。 同じ規格でEUREKA社でも生産されているのは、消耗度も激しい軍用品である事を物語っています。
2M DOMEと同じ黒色ダッフルバッグにテント本体、フライシート、テントポール、アルミ製ペグ、それぞれがスタッフバッグに入り収納されています。
The North Faceが信頼し採用し続けたEASTONE 7075 アルミ製テントポールを6本で本体を形成、別にフライシート用に3本のポールを使い、フライシートを形成しテント本体に接合するのが今までのテントと大きく違うところでしょう。
テント本体とフライシートの接触を防ぐスポンジ状「スペーサー」は前回の使用から16年を経て、儚い粉状になり霧散。
フライシートと本体の空間を調節しやすいため、スペーサー霧散もさほど気になりません。
入口とは別にテント後部に出入口、円形大型ベンチレーターを設置、天井部にもメッシュ付きベルクロ開閉式ベンチレーターを設け結露対策、換気対策は十分。
メッシュポケットとは別に天井部にメッシ製シートが張られ、収納も怠ってはいません。
モーニンググローリー、ノーススターと大型テントに採用された床中央に設置されたクックホールは、雪原や氷上でのクッキングに対応。
テント本体とフラーシートとの空間の大きさは、フライシートと言うテントの下にテントを置いたと言う表現でご理解頂けるでしょうか。 同じ6本ポールのNorth Star Tentに出入口を増設し、フライシートを堅牢にした構造はあらゆる気候に対応しやすい仕様と言える一方、North Star Tentが山岳用テントとして完成されていた証明です。
レクリエーション用品のテントやスリーピングバッグ、Gore-Tex衣料など、あらゆるアウトドア製品は全てミリタリー用に転用され、使われる場面は明暗表裏一体、寧ろ大量生産、大量消費される軍需製品はアウトドア企業に大きな利益をもたらす製品であることを忘れてはいけません。
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バーナー、ランタンはCOLEMAN派なのは今も変わりませんが、愛用していたPEAK1を格好良く収納するクックキットが発売されたと知ったのは、1981年REIカタログからでした。
勿論、銀行に駆け込み送金小切手を作成、国際書留郵便でMAIL ORDERしたのは言うまでもありません。
SIGG P1の「P」はPEAKのP、「1」は勿論PEAK1の1ですから、このキットの出自がPEAK1専用の確かな証でしょう。
P1を使う以前は、PEAK1収納にCOLEMAN純正アルミケースなどを使用していましたが、クックキットにもなる四角い形状の蓋を使う気になれなかったので、PEAK1を逆さまに収納できる構造と、専用風防、使い易そうなP1鍋は魅力的でした。
ビニール製ストラップも付属していましたが、使い心地抜群のOPYIMUSストラップへ変換し固定、JANSPORT D2へパッキング。
バックパッカー気取りだったあの頃が懐かしい今日この頃・・・
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1968年の創業以来、スリーピングバッグのフードデザインにオープンフードを採用していたThe North Faceですが、1983年より防寒性能の高いクローズドフードとダウンマフ(首回りの保温する事でバッグ内の暖気を封じ込める)を採用し、性能の向上が図られました。
1970年代にThe North Faceのオープンフードスリーピングバッグにうつ伏せになった写真から、NFスリーピングバッグへの憧れを深めた同年代の方も多いのではないでしょうか。
オープンフードの持つ解放感は、スリーピングバッグはアウトドアだけではなく、日常で使っても良いんだ!と自由の国アメリカへの憧れの象徴になりました。
初期のころNFタグはボトムに縫い付けられていましたが、タグにMADE IN USAと入れた頃に上部肩口に移動。
今更書くまでもありませんが、ジッパーのある側にタグが縫い付けられていたので、左右どちら側にジッパーがあるのかが一目瞭然となりました。
NFのDOWNスリーピングバッグは軽量なBlue KazooのみYKKジッパー、その他は全てOPTILONでしたので、右と左ジッパーを購入すれば、モデルは違っても連結が出来ました。
4シーズン仕様のThe North Faceスリーピングバッグを代表するIBEXにもオープンフードとの別れがやって来たのは1982年。
創業以来、ダウンスリーピングバッグでは初の2トーン仕様(表地ブラウン 裏地シルバー)は長年のオープンフードとの惜別の装束的意味があったのだと当時のカタログを見る目も曇ります。
IBEX 1.9㌉のリップストップに38㌉のグレーグースダウンをスラントウォールバッフルに封入、サイドダウンチューブが1本なのが冬季スリーピングバッグとして少々残念ながら、適正使用最低温度は-26°、厳冬期と夏季を除く寒冷なシーズンで信頼度の高いスリーピングです。
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MONTANAで創業したCRAZY CREEK、テント内で座り心地の悪い地面の凸凹や冷えから解放してくれました。
出会いは1989年、2枚のウレタンをナイロン生地に縫い付け、ストラップで接続したシンプルな設計ながら、L字型に座ると程よい背もたれ感が新鮮でした。立体的な椅子じゃ無くても「イス」になる事を教えてくれたブランドです。
快適な睡眠を左右するスリーピングマットの雄THERMARESTとのシナジー効果に気づいたのは流石と言うべきでしょう。
空気を入れて膨らましたTHERMARESTマットをCRAZY CREEK CHAIR KITに挿入すれば、牢名主的座り心地の良さに思わず笑顔になったものです。
マット挿入のままエア抜きするとコンパクトにするのが難しいので、面倒でもマットは抜かねばならないのが少々残念。
その後、CRAZY CREEK CHAIR KITを元にTHERMARESTもグレードアップしたCHAIR KITとして発売開始。
どちらもテント内での居住性の向上に多大な貢献をしてくれました。
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MOONSTONEの創業は1976年頃のカリフォルニア州、その後オレゴンに移転。
1970年代の日本でMoonStoneを知る人が居たのでしょうか?
既成のスリーピングバッグに疑問を感じ、オリジナリティのある製品を自ら作り上げる起業ヒストリーはMOONSTONE、Marmot Mountain Works, Early Wintersなど1970年代中旬前後に創業するブランドの原点と言えるでしょう。
自分がMOONSTONEを知るのは1980年代中旬のカリフォルニア州LAにあった老舗店A-16でした。
スリーピングバッグの性能は中に詰めるダウンのクオリティは当然ですが、ダウンの異動を防ぐ立体構造のバッフルデザインにも左右されます。
安価なスリーピングバッグは潰し縫いと呼ばれる生地と生地を縫い合わせる縫製で作られるため、肌掛け程度の保温性能ですが、夏用以外の通常のスリーピングバッグにはBOX、SLANTWALL、V Tubeと代表的な3つのバッフル構造で作られます。
V Tubeバッフルはダウン封入に最も適している構造ですが、高い縫製技術と手間が掛かるため殆どのブランドではSLANT WALL(仕切り布を表生地、下生地を斜め形状で構成)を採用しています。
Trapezoidal Baffleと命名された台形のバッフルは、SLANT WALLとV Tubeの良いとこ取りを採用した形状で、フィルパワー700の上質なグースダウンを封入、ひと目でMOONSTONEのダウンスリーピングバッグだと分かるデザインとなります。
リップストップやナイロン生地よりもダウンプルーフと、保温効果に優れたGore-Texを採用したのがこの Gore-Tex Liberty Ridge?。
MOONSTONEはEXPEDITIONなどに使うようなテントなど作る事は無く、スリーピングバッグもLiberty Ridgeを頂点に
これで寒ければ別売りのAdvanced Concept Linersを用意。
Down25と命名された羽毛ライナーを追加することで-7°程度の保温効果を高める事ができます。
特注でダウン増量をオーダーすることなく、保温性能を上げるパーツを用意するなど、老舗ブランドには無い手軽なアイデアでした。
表地と裏地のコントラストも美しいLiberty Ridge?はその後、Gore社のDry Loft生地に変更されました。
その他、「咽喉ちんこ」形状のダウンマフもMOONSTONEの特徴的なパーツの一つでしょう。
MOONSTONEは革新的なダウンスリーピングバッグを頂点に、冴えないデザインの化繊スリーピングバッグ&数種類のガーメントを残しブランドを売却、数社に転売されこのブランドの最後を象徴する改悪だと思うMOONSTONEのロゴデザインを残して消滅しましたが、昨今のゾンビ的ブランド復活されるのでしょうか?
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1938年創業のアウトドア製品を扱う会員制生協として誕生。
1938年と言えば第二次世界大戦前夜のような世界情勢、1941年に太平洋戦争に突入した日本では早々の1942年、金属回収令で太平洋戦争継続の為に日用品の金属供出が始まったのを考えると、そんなきな臭い時代、レクリエーションの為にREIが設立された余裕に国力の差を感じずにはいられません。
1970〜80年台、日本国内には無い製品、日本国内代理店の販売価格よりもリーズナブルにアウトドア製品を送ってくれるREIはホスピタリティのあるメールオーダーの会社として日本で認知され始め、1990年代のMAIL ORDERブーム時はMAIL ORDER初心者のテキストとなりました。
会員になったのは1984年3月、カリフォルニア州Berkeley店。当時からREIオリジナル製品は他社製品よりも安いものの、ブランド製品と比べるとどうしてもチープ感は否めず魅力的な製品は数少ない印象。
1990年代初頭日本にショップ進出するための事前調査で我が国を訪れたREIデザイナーやマネージャーが、誰一人オリジナル製品を身に着けていなかったことが全てを語っています。
1990年代にREIジャパンの仕事を手伝う様になった縁で、REI副社長などとミーティング、日本進出について何度か意見を求められ、バブル崩壊後の日本市場とアメリカブランド製品を日本代理店価格より安く売れない事などから、日本進出には大反対。
その後、REI日本進出で利益を貪る方々の口車に乗せられて?2000年4月町田のグランベリーモールにオープンしたものの、翌年早々に日本撤退。大金を掛けてアメリカ大使まで呼んで大々的にオープンしたものの、大失敗となりアメリカ本社では日本出店した話は禁句になったとか。
日本市場を意識し日本語カタログの提供も始まっていた矢先、日本会員には全く非は無いにも関わらず、日本向けカタログ発送も停止。送料が安く済む船便の選択も、日本に代理店のあるブランドも発送してくれなくなり、REIのホスピタリティは崩壊したと言っても良いでしょう。
代理店との契約順守で日本発行のクレジットカード使えなくなった大手販売店もある中、支払いは日本、発送先が海外やアメリカ国内であれば問題なく製品発送してくれる事が唯一の救いでしょうか。
1970年台にカタログ請求した極東の学生にカタログを送ってくれた古き良き時代のREIには深く感謝しています。
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1970年代に登場したMountain Parkaはナイロン製アノラックよりもファッショナブルで、街着にも出来ることから日本でも流行したものの、発祥の地アメリカでは耐風性、防雨性能もほとんど無いMountain Parkaは若干がGore-Tex生地を採用するものの、ポケット数の多さは水の侵入を防ぐには不向きなデザイン故衰退しアウトドアブランドカタログからも消滅。
1970〜80年代、Mountain Parkaと言えばNorth FaceかSierra Designsのどちらを購入するか迷った同世代の方も多いと思います。
The North Faceは60/40生地から65/35生地へ変更されたのに対し、Sierra Designsは60/40と65/35を併売していました。
Mountain Parka発祥の地アメリカでは1980年代後半には姿を消しましたが、ファッションアイテムとしてMountain Parkaが生き残った不思議の国、日本。
The North Face, Sierra Designs, Eddie Bauer, Class 5, JanSport・・・往年のMountain Parkaも出番無くクローゼットに眠る事30数年、ふっと立ち寄った某県にあるCOSTCOで見かけた表示に目が釘付けに。
THE NORTH FACE メンズ マウンテンパーカー 米国サイズS−XL 21.980円 COSTCOで扱うUSブランド製品は市販性品と若干の仕様を変更し販売される事が多いのですが、偽物は扱いませんので、アメリカThe North Face仕様であるのは間違い無いでしょう。
生地を触ると60/40でも65/35でも無く・・・二本爪ドットボタンでは無いのは仕方ないと思いつつも力の加わる箇所に施されたThe North Faceの証である「アロータッグ」を発見。
オリジナルでは施されていない箇所にも「アロータッグ」があるのに気付き、ヘビーデューティテイストを加算しての復刻かと少々複雑な気持ちで製品を見て驚愕!
なんと言うことでしょう!この「アロータッグ」二枚の生地を縫い合わせた箇所に補強を兼ねて施すバータッグなのに、表面の一枚の生地にワンポイント・・・つまり飾り。
進化なのか、衰退なのか、はたまた縫製工場のミスなのか分かりませんが、全ての「アロータッグ」何の役にも立たないワンポイントデザインと化し、温故知新する気持ちも失せるThe North Face Mountain Parkaの諸行無常。
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創業以来、THE NORTH FACE社製品のダウンジャケット、スリーピングバッグの最高峰のネーミングに使われていた「NORTH FACE」もリップストップ製ダウンジャケット「NORTH FACE」を最後に、スリーピングバッグはリップストップ製からナイロン生地に変わったのを機に封印され、EXPEDITIONとなりINFERNOと命名されたこのスリーピングバッグは同社初採用のVERSATECHを纏って発売されました。
FILLPOWER 550のグレーグースダウン仕様が基本だったTHE NORTH FACE社が、このINFERNOにはFILL POWER 625のグースダウンをVERSATECH生地に伝統のスラントウォール製法で50oz.封入し堂々の厳冬期仕様。
VERSATECHはウォータープルーフ、ダウンプルーフ共に良好。
ジッパーはYKKよりも高額ながらTHE NORTH FACEダウン製スリーピングバッグの証であるOPTILONジッパーで他社との差別化されています。
以前にも書きましたが、ブランドの最高峰に位置するスリーピングバッグを見れば、そのブランドの「質・程度」が分かります。
それらは厳冬期、若しくは冬季用と記載されていますが、縫製は勿論ダウンの質、封入量、ダウンプルーフ素材、バッフルの形状と数、首回りを保温し、バッグ内の暖気を逃さないダウンマフ、ジッパーからの寒気を阻止するダウンチューブの数、ジッパー等々を見れば判断出来ます。
春・夏しかキャンプに行かないのでしたら、軽佻浮薄なスリーピングバッグで事足りるでしょう。
秋〜冬にキャンプを楽しむのであれば、オーバースペックと思われる性能のスリーピングバッグがおススメです。
寒くて眠れない夜を経験された方ならお判りでしょうが、チープなクオリティのスリーピングバッグではダウンジャケットを着こみ、フードを絞っても寒気は流れ込んでしまうものです。
更に着込んでスリーピングバッグに入る事で、スリーピングバッグ内が窮屈になり、膨らもうとするダウン性能をも妨げてしまう結果を招くことになります。
最高品質のスリーピングバッグならアンダーウェアのみでバッグに身を委ねる経験をしてみて下さい。
ダウンの優しい暖かさと柔らかさに包まれて、極上の夜を体験できるのもオーバースペックならではの贅沢と言えるでしょう。
オーバースペックのスリーピングバッグが暑いと感じる場面もあるでしょう。
そんな時はサイドのジッパーをフルオープンにして掛布団の様に使えば良いだけですので、寒くて眠れない夜を想えば多少の嵩張りは我慢出来るってものです。
スリーピングバッグのダブルスライダージッパーは、フルオープンにしたり、足元だけを開けて換気をしたりするなど、バッグ内の温度調節に役立つ機能です。
最高峰のスリーピングバッグでも寒くて眠れないのであれば、それ以上の製品は無いのですから潔く諦められるのもオーバースペックスリーピングバッグの良さです。
どんなに良いスリーピングバッグでも、安価なマットでは性能を活かせませんので、ご注意下さい。
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日本にMOSSを伝道した故田渕義雄氏からカタログを頂き、REIで購入したMOSS 19-ft. PARAWINGは、チープな青色工事用ターポリンなどで風雨を凌いでいた日本の難民型オートキャンプからの脱却に大きく貢献しました。
美しい曲線で立ち上がるタープは、直線で構成された国産タープとは一線を画し心を豊かにしてくれるアウトドアグッズ筆頭でした。
一枚のタープがこれほどキャンプシーンを豊かに演出する事が出来る事に衝撃を受け、テントと言えばジオデシック一辺倒だった自分のポリシーに変化をもたらせた逸品だったわけです。
そんなMOSS 19-ft. PARAWINGもレンタル倉庫に眠る事20数年、久しぶりに往年の雄姿がこちら。
初期のモデルは二本継ぎのスチール製ポール×2、DURAPEG4本と本体がセット。
幾多の暴風雨に遭遇しながらもスチールポールが若干曲がっただけで、1.9oz. リップストップ生地の破損はしませんでした。
往年の曲線を描けなくなったのは、暴風に耐えるようにキャノピーが強く引っ張られた為にリップストップ生地が伸びたのが代償です。
MOSSのプリントも霧散、スタッフバッグのタグがMOSSである事を語るだけの現状ですが、幾多のコピー品を産み出したタープのオリジナルとして色褪せる事はありません。
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OPTIMUM 200にLOTUS BELLE TENTの前室を連結し、ウィークポイントである降雨時の入り口からの雨の侵入改善を試みたものの、同じコットン製とは言え別ブランドでは生地色も微妙に違い納得できる連結とはならなかたOPTIMUM 200にLOTUS BELLE TENTの前室の合体。
こうなったらPENTAWINGとの合体しか考えられないでしょう、老体に鞭打ち重いOPTIMUMの収納バッグ3個とPENTAWINGを車に積み込みEARLYWINTERな高原へ。
重い本体とフライシートを固定する為には市販のペグでは役不足、晴天時の使用では問題無くても、雨天時にコットンが収縮し雨の侵入を防ぐのですが、柔なペグでは引き抜かれてしまうため鉄筋ペグでなくてはなりません。
本体に9本、フライシートに9本、前室と後部屋根アーチに6本、計24本の鉄筋ペグの打ち込みにはお洒落なアウトドアブランドのハンマーでは役立たず、質実剛健な建築用ハンマーの出番です。
通常のテント設営と異なりOPUTIMUM設営の肝心な点は、テント本体を立ち上げてはなりません。
テント本体にペグを打ち込んだ後、本体にフライシートを乗せた状態でペグを打ち込みます。
その後、親柱となる支柱をテント本体にセットし立ち上げた後、U字型にしたポールを室内に入れ3か所のポール固定ループでテント本体の張りを調節。
テント本体を立ち上げた後にフライシートを被せる設営方法は、フライシートのペグ打ち込み時に金属製リングと生地に過大な負荷が掛かり、生地破損リスクが高まるのと、これが雨天時の設営ではコットンが収縮しているので、更に負荷を掛けてしまうので禁忌です。
降圧剤服用の老体にはOPTIMUM 200の設営後暫くの休養が必要、購入後30年以上が経過したOPTIMUM 200ですが、MOSS JAPANに貸し出した後にクリーニングして返却してもらったので生地も当時のまま、OPTIMUM特有の美しいラインに見惚れます。
PENTAWINGを取り出し、OPTIMUMと初の連結作業を開始。
OPTIMUM前室に使う2本のポールをPENTAWINGに使えばOPTIMUM用なの?と思えるほどのジャストフィット!
PENTAWINGに付属するスクリューアンカーはさすがにオーバースペックですので、出番はありません。
通常のキャンプでは決して望まない雨もこの時ばかりは待ち遠しく、夜中の降雨にMOSS TENT OPTIMUM 200とPENTAWINGの連結が間違いない事が検証されました。
今までは別々に保管されていましたが、MOSS TENT OPTIMUM 200の収納バッグにPENTAWINGが収められたことを報告します。
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創業以来、Aフレーム(三角)テントを造らず、ドーム型テントを進化させて行ったJANSPORT。
MOUNTAIN DOME Four To Six Persons → Four To Six Persons Dome → LARGE TRAIL DOMEと品名は変わりながらも少しの改良を経ながらJANSPORT唯一の大型テントとして存在しました。
TRAIL DOMEと同じ中空グラスファイバーポール3本で構成される形状は天井高180?ほど、6人が就寝するには少々窮屈ながら、車座で談笑できるベースキャンプ的な大型ドームテントです。
BACKPACKERには最適・快適なTRAIL DOMEをそのまま大きくした形状ですので、設営方法、収納方法も同じ、本体内部に収納袋が取り付けられており収納は短時間で簡単に収納、次の目的地へ向かえます。
中空グラスファイバーポール3本で形成され、その大きさ故に強風、暴風雨には弱いものの自然の中での穏やかな夜、LARGE TRAILDOMEで気の合う仲間で集うのも楽しい時間でした。
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適度な強度と簡単な構造から比較的軽量な恩恵を得ていたAフレーム(三角)テントは長いこと山岳テントの主流でした。
しかし、このAフレームテントの恩恵は、空間を倹約する事で得ているもので、テント室内での快適性を犠牲にする構造であり、面倒な張綱無しでは自立出来ず安定も得られません。
そんなAフレームのウィークポイントを解消したのが、Arch-Bow Suspensionを備えた Sierra Designs AIREFLEXです。
SIERRA DESIGNSの名品テントOCTADOMEをシンプルにしたデザインから、Arch-Bow構造が良く理解することが出来ます。
アルミ製ポールは鋭角に曲げる事が出来ない為、A型ジョイントを使用することでポールに余分な負荷が掛からずArch-Bow(弓なり)形状が完成。
3セットのArch-Bowフレームに屋根部アーチを構成する1本のアルミポールを乗せるデザインは、正に弓に矢をセットしたArch-Bowの語源となったのがよく分かります。
Arch-Bowによりテント本体上部の空間が広くなり、空間倹約から解放されました。
更に6か所のペグダウンでテントの張りは強度を増し、面倒な張綱も必要なくなりました。
Arch-Bow Suspensionの最大の恩恵はOCTADOME同様、AIREFLEXもテント本体とフライシートが接続されており、雨天時のテント設営時に本体を濡らすことなく又、わざわざフライシートを被せる作業からも解放されました。
Sierra Designsが創業したカリフォルニアの青い空を纏うBLUE×YELOWカラー、室内空間を犠牲にすることなく軽量ながらフレームに寄りかかれる強度を併せ持ち、フライシート装着の手間からも解放されたArch-Bow Suspension AIREFLEX。
AIREFLEXで過ごす快適な一夜は、こんな素敵なテントをデザインしてくれたジョージマークス氏へ感謝せずにはいられないでしょう。
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1978年に発売されたTHE NORTH FACE SOFT LUGGAGEは40有余年を経て確かなヘビーデューティとは何かを語りかけてくれます。
堅牢な厚いビニールラミネートポリエステル生地は、ビニール臭は漂うものの悪名高いNORTH FACEウレタンコーティングの経年劣化臭の呪いは施されておらず、今となっては有難いの一言。
耐性性能の高いYKKジッパーのみのシンプルな構造故の故障、破損に強い製品ですので、2メータードームなどの収納バックとして、遠征隊などの過酷な移動に多用されたのもヘビーデューティな製品である証でしょう。
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夜間は−5°の情報で厳冬期スリーピングバッグと新旧高スペックテントを装備しての那須ハイブリットキャンプ遠征。
遠征隊員5人にスペック30人収容できるテント8張り何ら疑問は無く・・・。
GWでどこのキャンプ場も混雑し難民キャンプ状態になっているであろう、この時期に、予約もせず、チェックイン、チェックアウトなどの野暮な縛りも無い気ままなキャンプが出来るのも800坪の庭のある別荘ならではの恩恵。
雨天時や寒い夜間は建物に退避可能、湯船に温泉の湯が溢れる贅沢も堪能、「敢えて」室内で寝ず、外のテントで鳥のさえずりで目を覚ます、自然との融合を目指した良いとこ取りのハイブリットキャンプです。
一日目の夕食は西那須野の創作フレンチレストラン、翌日の朝食には那須の人気店ペニーレーンのパン各種・・・
還暦を過ぎ、人生の残りも少なくなったことを感じる今日この頃・・・自分たちなりの自由なハイブリットなキャンプシーンが新たに加わりました。
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キャンプ遠征で御開帳したのは、30数年ぶりに購入したTHE NORTH FACE 製テント『DOME 5』、1970年代に発売されたTHE NORTH FACE製テントからの進化を具現化したと感じ、実際に使用してみたいと思えるテントの登場です。
伝統的酸化被膜加工された7075EASTONポールから進化したSyclon Max。 カーボンにバリスティックファイバーを混入し、太い径ながら円を形作るジオデシック構造に追従し曲げ癖もつかないしなりと復元力を有する軽量なポール5本を使用。
雪山での使用を想定したテントボトムが本体と別れる仕様は、ボトムを外し土足での使用も可、特に雨天時の撤収後に自宅でテントを乾かすのにも便利です。
同じ長さのポール5本を本体スリーブに通し立ち上げた後、フックで固定するのは前出の『NORTH STAR 6』と同様、特徴的な本体キャノピーから突き出る短いポールは『NORTH STAR』や『2M DOME』からのDNAを引き継いでいるものの、フライシートの最高部を押し上げ空間を広げるだけで吸換気出来る煙突効果は備えていないのが残念。
このポール設置のため室内高は低くなるので、実質160?程度の空間、テント高215?のスペックはフライシート装着時の高さになりますが、このポールを押し上げる5本のナイロンテープとメッシュ部は小物を置いたり、ランタンを吊るしたりするには最適です。
前部、後部に設置されるフライシート前室は、靴や荷物を置くには十分な大きさ。
個人的には古き良き時代のYELOW×TANの落ち着いたカラーで仕上げて貰いたいところですが、空間を開放的に感じるホワイトカラーの本体、イエロー×ブラックのフライシートから本格的なALPINE TENTの遺伝子を継承している事を主張している様です。
ファミリーキャンプにはオーバースペックなのでしょうが、地球温暖化で異常な天候による豪雨などを考えると、ALPINEスペックのテントもあながちオーバースペックとは言えないのが残念な今日この頃。
「備えあれば憂いなし」な強度と居住性を併せ持つ『DOME 5』は確かなグッズとして加わりました。
5人用、8.2キロ
『NORTH STAR』→『NORTH STAR 6』→『DOME 5』のテント温故知新はTHE NORTH FACEテントの進化を感じる新鮮な時間でした。
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知人購入の6人用スペックの新『NORTH STAR』訪問。
EASTONポールからの脱却、吊り下げフックの採用、大型の前室など、創業時からの伝統と決別した今風に進化したテントの印象です。
本体キャノピーは人が立ち動ける十分な高さ、後部2か所にある出入口は大きめの入り口と相まって就寝時の出入りに便利な仕様。
フライシートと連動する換気窓もメッシュ付き、フライシート側のツッパリ棒で換気も良好です。
本体内部に入ると、ウォールの形状からポールのクロスが形作る星形がジオデシック構造であることを語っています。
縫い目に全てシームテープが貼られており、テント購入後そのままフィールドへ持ち込めるのは現在のテントでは当たり前、昔のテントは購入後テントボトムやフライシートなど縫い目全てにシームシラーなどで目止めするのが儀式でしたので、隔世の感があります。
1979年「SPRING AND SUMMER CATALOG」で販売開始された『NORTH STAR』テントとの共通点は名前だけですが、本格的な山岳用テントブランドだったTHE NORTH FACEが、一方でファミリーキャンプに使い易そうなテントを発売しているのも時代の流れなのでしょう。
発売から40年以上が経ち、こうして温故知新出来たのも知人が正しいテント選択をしてくれたお陰と感謝致します。
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『VE24』、『OVAL INTENTION』、『NORTH STAR』、『BASECAMP』、『2M DOME』 歴代ジオデシックテント5モデルなのに13張を、ロケーションと気分で使って40数年、知人が『NORTH STAR 21世紀バージョン』を購入したと聞き、御開帳に同行したのは天候に恵まれたGWでした。
THE NORTH FACE MADE IN USA製テント以外は全く興味が湧くことが無かったのは、エンツォフェラーリ亡き後のフェラーリはフェラーリでは無いと言う古いオーナーと同じで、創業者の手を離れ、ポリシーも製品もオリジナルとかけ離れていく製品を認めたくない気持ちもあったからです。
そんなこんなで数十年を経て信条を曲げてまでも今のTHE NORTH FACEジオデシックテントの進化を見たくなり、30年振りに購入してしまったのは、好きなテントの一つである『NORTHSTAR』のテイストを漂わせ琴線に触れた『DOME 5』です。
知人の新『NORTH STAR』と共に那須ハイブリットキャンプで御開帳。
久しぶりに張った1980年製『NORTH STAR』、パンパンに張るフライシートを装着すれば堂々たる存在感を漂わせ、ジオデシックならではの美しいスタイルとカラーリングは寧ろ現在のテントには無い斬新ささえ感じます。
今回持参したのは、煙突が付いた初期型の『NORTH STAR』。
THE NORTH FACEの『VE-24』や『OVALINTENTION?(ポールスリーブ型)』同様、2本のポールで庇を作るTNF ジオデシックテントの伝統的仕様も同じです。
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Marmot Mountain WorksのBerkeleyリテイルショップ初訪店は1984年、LAオリンピック開催の年ながらそんな盛り上がりとは無縁なBerkeleyの繁華街から少し離れた場所に、ロシア正教会を改装した店内にSALE品として並んでいたのがこのWARM ?でした。
購入予定のスリーピングバッグエリアへ行く手前に結構な数が並んでいました。
店員にお勧めされたWARM ?、あなたのサイズはMでしょう、と店員が持ってきたMサイズを試着したもののこの時代のサイズ感は現在よりも1サイズ以上小さめ、更に自分のサイズはUS Lで残念ながらサイズが合わずにお土産に購入したまま40年・・・
WARM?の原形モデルとなるこのWARM?は1980年前後の短期間だけサイドポケットにフラップの無いジッパーのみのWARM?として販売されました。
サイドパネルのデザインが同じで一見同じ作りだと思ってしまうダウンベストとWARM?ですが、立体構造になっているWARM?とは違い、ダウンベストは生地のカラーが切り替えられているだけで、立体構造のサイドパネル仕様ではありません。
世界初のGORE-TEX仕様のスリーピングバッグとダウンジャケット、顔の動きに追従するフードデザイン、ベンチレーション効果の高いPITZIP、袖の動きを妨げないエンジェルウィングムーブメント、コールドスポットを無くしたダウンジャケットやスリーピングバッグフードデザイン等々、Marmot Mountain Works は創業時より他社の製品からウイークポイントを探し、自社製品に反映させる事で他社よりもワンランク上を行く革新的な製品展開していました。
Marmot Mountain Works のダウンジャケットの進化の過程が分かる歴史の1ページに、このWARM?がありました。
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アウトドア製品が歴史的革新を遂げた1970年代のアウトドア業界でしたが、一通りのアウトドアグッズを展開するとジャケットやバッグなど街中での使用を想定した製品を発売する様になります。
WILDERNESS EXPERIENSもセンスの良いDeluxe Duffle Bagを発売。
コーデュラナイロンとコットンベルトを使い、化繊生地の味気無さをコットンで補うSYNERGY効果で旅行へと誘います。
各サイズ揃えようと思いましたが、ダッフルバッグ2種で頓挫。
40年を経ても経年劣化を感じさせない堅牢な作りとセンスは、WILDERNESS EXPERIENS 創業者の確かな製品作りのポリシーが宿っているからなのでしょう。
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アメリカ製品の洗礼を受けた1970年台、ヘビーデューティなダブルステッチや堅牢なドットボタンはそんなアメリカ製品を具現化した物でした。
特にアメリカ製品と国産模倣品の見分けは、二本爪のドットボタンかスナップ形状ボタンかで一目瞭然でした。
国内アウトドアメーカー勤務時代、完成直前に取り付けるボタンはまず最初に生地にポンチで穴を開け機械か手動プレス機でボタンのオス、メスを取り付けます。
このポンチで開けた穴が問題で、薄い生地や延びる生地に取り付けると生地に引っ張る強い力が加わる事で生地が伸び、この穴が引っ張られひどいときには生地が裂けたり伸びた穴が見えたままになる事もあります。
GORE-TEX製品には雨が侵入しない様なデザイン、縫製が欠かせませんが、そんなGORE-TEXのボタン取り付けの為にポンチで穴あけしてしまう無念。
この生地を延びさせない為にプラスチックのワッシャーを噛ませるなど工夫する訳ですが、そもそも二本の爪が生地に刺さる穴だけで済むドットボタンを使えば、穴、生地の伸びによるボタンのズレも最小限に出来るのにと思ったものです。
それから40年・・・最近の製品ではこの二本爪ドットボタンを見掛けなくなり、一体何が起きているのかと杞憂する昨今です。
「ヘビーデューティなアメリカ製品にはドットボタンでなければならない」のに赤ちゃん返りするかの様なスナップボタン返りとは、摩訶不思議な世の中ながら誠に残念な事象と思います。
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1970年代に登場したトップローディングタイプの『BACK MAGIC』をベースに1980年にフロントローディングタイプの『BACK MAGIC1】、初代を少し改良した『BACK MAGIC2』が新たに発売されました。
溶接されたフレームパックの多くはKELTYを模倣し、トップローディングタイプが主流の中、見た目もススマートなフレキシブルフレームを一早く世に送り出したJANSPORT、中でもヒップサスペンションを備えたDシリーズはフロントローディングでパッキングし易く、テント内でも横に寝かしたままで出し入れ出来る使い心地の良さでバックパックは JANSPORT一択でしたが、8の字型の美しい溶接にデュポンのザイテルをウエストサスペンションに採用したThe North Face『BACK MAGIC1】に興味がわき、1984年にBerkeleyにあるTHE NORTH FACEリテイルショップ店に行った際に購入を計画。
アメリカーツアーに選んだのはTHE NORTH FACEの『WRAPAC』、渡米後に必然的に荷物が増えるため手始めにBerkeley店で『BACK MAGIC1』購入!と浮き浮き気分で訪店したものの、『BACK MAGIC1』Lサイズが無く計画は早々に頓挫。
MARMOT MOUNTAIN WORKS → SKI HUT → SIERRA DESIGNS、THE NORTH FACEアウトレット店 → REI へショップ巡り。
『BACK MAGIC1』に代るフレームパックはREIにあったJANSPORT『D3』を仕方なく購入し、MARMOT MOUNTAIN WORKSで購入した『PENGUIN』やTHE NORTH FACEの最高峰スリーピングバック『NORTH FACE』をフレームに括り付けLAへと向かいます。
友人が住んでいたハリウッドのアパートに数日居候させてもらいながら、1人ふらっと街中を歩いていたある日の事、入り口横のショーウィンドーに『BACK MAGIC1』がディスプレーされたアウトドアショップを発見!
ダメもとで店員にショーウインドー内の『BACK MAGIC1』のサイズを確認してもらったところ、なんとサイズLでした。
現金も底をつきかけていたので、アメリカンエクスプレスカードを初めて使用し購入。
『BACK MAGIC1』に『D3』を括り付けての帰国と相成りました。
そんな思いでの詰まった『BACK MAGIC1』、その後『BACK MAGIC2』も購入。
XCスキーを持ち春の尾瀬ツアーや立山のライチョウ沢へのスノーキャンプに同行しましたが、JANSPORT『D2』に身体が慣れていたこともあり、ウエストベルトがザイテルで動く『BACK MAGIC』特有の背負い心地は好みではありませんでしたが、アメリカツアーでの購入の思い入れとその希少性ゆえの自己満足だったのでしょう。
そんな思い出の詰まった『BACK MAGIC1』は解体して保管、久しぶりに納戸から引っ張り出し当時を懐かしく思い出しながら組み立ててみました。
8字型のフレームは無骨な溶接にも関わらず美しささえ感じる形状、デュポンのザイテルは経年劣化しつつも健在。
パッキングし易い様にパックを立ち上げるコの字ポールはKELTYの模倣ながら、使い易さに貢献しています。
フレームパックに取り付けるパックはクレストピンで簡単に接続、背宛部もメッシュ生地のテンションのみで簡易ながら十分です。
背負い易く、大量の荷物を運搬できパッキングも簡単、故障の起きにくいフレームバックパック。
すっかり日本国内からは一掃されてしまいましたが、高低差の無い場所を歩くには最適だと思います。
山国日本にフラットなトレイルを見つけるのは難しいのですが、登山とは違うトレッキングなどで再登場しても良いのではないでしょうか。
▲ 1980年代、尾瀬ヶ原をバックパッキンするモノシリ沼王
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革新的なテントやガーメントが登場した1970年代のアメリカ製品は日本にとってアウトドアグッズの黒船到来と言って良いでしょう。
使う道具は不便でも精神力で補うのが当たり前だった登山「道」の日本に、backpackingと言う気楽なネーミングと共に紹介されたアメリカ製アウトドアグッズとの出会いは、山に登る事だけを目的せずテントで快適に過ごすキャンプの良さを教えてくれました。
キャンプシーンで使いたいグッズ類を入手する喜びは、散財の記録でもありました。
そんな思い出深いアウトドアブランドの数々を掲額し温故知新するのもまた乙な年齢になったようです。
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始めて自分用の腕時計を与えられたのは、小学生4年生頃に父親からのプレゼントだったディズニーウォッチ(現物、写真共に無し)でした。
ミッキーマウスの腕が時刻を示すのが何とも嬉しく、忘れられない腕時計デビュー。
二番目は中学入学で必要性を感じた母親が買ってくれたSEIKO 5ACTUS。
カットされた風防と、自動巻きの振り子の動く振動が時代を感じさせますが、長年屋外の納戸に放置されていたにも関わらず、50年以上経った今でも動く驚異の品質!
始めて自分で購入したのはブラックフェイスにLL.Beanの文字とカーキ色のベルトに悩殺され、1970年代後半にLL.Beanでメールオーダーしたフィールドウオッチ。
手動式ゼンマイを巻き上げるアナログ感も楽しい時計でしたが、カタログ記載の100フィート防水は眉唾、後にHAMILTON製と判明。
一生モノの腕時計として購入したのが1984年購入のROLEX EXPLORER。
メンテナンス時に国内ROLEXにもパーツが無くなり、スイスから取り寄せるなど手間が掛かりますが、1984年以来左手に同化した時計として3〜4年毎に4〜8万円ほど掛かるオーバーホールしながら毎日使用する、まさに生涯終焉迄一緒に時を刻む事でしょう。
この4点を主軸にサブとして購入したサブ時計シリーズは、海外旅行用として購入したVICTORINOXブランドは人生初の電池式腕時計、ゼンマイか自動巻きしか買わない拘りの呪縛が外れクオーツ式HAMILTON購入はLL.Beanフィールドウオッチへのオマージュでした。
重くて大きく好みでは無いダイバーズウオッチはROLEX SUBMARINER とFILSONブランドは何となく・・・
ディズニーウオッチとSEIKO 5アクタスを除く全てに共通するのは、BLACK 文字盤である事。
喪服以外、黒色のウェアは一枚も無いものの時計の文字盤だけは黒いのが好みの様です。
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世界初の Gore-Tex 仕様のダウンジャケットとスリーピングバッグ、視界を妨げず顔の動きに追従する立体フード、腕を上げても袖が引っ張られ吊らない袖エンジェルムーブメント等々革新的な製品を世に送り出した Marmot Mountain Works も他のアウトドアメーカー同様、時代の流れに抗えず会社が売却され MARMOT STATE OF THE SPORT → MARMOT と変遷する1980年台後半はまだ Marmot Mountain Works のデザイナーは残っており MMW の DNA が製品に反映されている時代でもありました。
そんな1987年カタログでデビューした 8000 Meter Parka & Pants 、極地観測用に開発された The North Face の Brooks Range は余りにも有名でしたが、潰し縫いしたダウンを二重にし保温性を高めた仕様はこの潰し縫いでは膨らもうとするダウンが本来持っている特性を生かせず、ジャケットを重く行動中の動きを妨げる弱点を露呈。
最終モデルは表地に軽量なナイロンを採用したものの、安易な生地変更だけでは根本的な解決には程遠く販売終了。
そんな The North Face Brooks Range のウイークポイントを無くした Marmot の8000 Meter Parka & Pants 。
Marmot Mountain Works 創業時に他社製品のウイークポイントを調査し、製品づくりに反映させたDNAそのままに開発された 8000 Meter Parka & Pants の発売時は表地に防風、防水性能の他に完璧なダウンプルーフ素材である GORE-TEX を採用、ジャケットでは縫製に手間の掛かるBOX構造に良質なダウンを封入し、しかも MADE IN USA でした。
このスペックを提示され購入を迷う事無く Berkeley 店へ MAIL ORDER したのは至極当たり前の行動、着用する場面すら考えずに注文したのは Marmot が本気で作った極地用ダウンジャケットの実力を知りたいが為だけの探求心です。
BOX構造の恩恵はダウンの持つ特性を遺憾なく発揮し軽量な Gore-Tex 生地の性能とのSYNERGY効果、 Brooks Range の重さと比較しまさに「空気を着る」感覚は新鮮でした。
TRAILWISE 、 EDDIEBAUER の潰し縫いダウンパンツを使用していましたが、BOX構造の MARMOT の 8000 Meter Pantsの性能は推して知るべし。
単なるダウンジャケット&パンツでは無く「着るスリーピングバッグ」と言うべきでしょう。
その後、生地が DRYLOFT へ変更され CHINA 製へ。
そんな 8000 Meter Parka & Pants も購入から30数年・・・復活したコールドウェザーキャンプに持参したところ完璧なダウンプルーフである Gore-Tex 表地からダウンが抜けているのを発見!
信じられない光景に暫し釘付け、検証した結果はリップストップに接着された所謂2レイヤー生地から Gore-Tex が剥離し落下、ダウンプルーフ加工の無いリップストップからフェザーが出てくるという驚愕の現象。
BOX隔壁を縫い付けた針孔が切り取り線の役目となり、経年劣化で Gore-Tex が剥離した現象は DRYROFT 生地でも同様でした。
S、M×2、Lの計4着購入した全てに同様な現象が発生していたので、 Gore-Tex シームテープ同様アメリカ製 Gore-Tex の1980年台後半以降のこの剥離は問題です。
Gore-Tex 社は1990年台中頃まで剥離した Gore-Tex 製品は交換、若しくは返金で製品に対する信頼を保証していましたがその後中止。剥離する製品があまりにも多く対応出来なくなったからなのでしょう。
耐風、耐雨性能が担保されなくなった 8000 Meter シリーズながらスリーピングバッグ縫製技術を活かしたダウンジャケット&パンツの完成形として記憶に残る製品であることに変わりはありません。
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創業から1980年代中期までの MARMOT MOUNTAIN WORKS 時代は創業者のスピリットが残っていましたが、創業地グランドジャンクションから移転し社名を MARMOT に変更し製品が徐々に変遷して行きました。
Berkeley にあった Marmot Mountain Works のリテイルショップを初めて訪れたのは1984年。
その後、このショップから何十回メールオーダーしたことか・・・。
時には WESTERN MOUNTAINEERING のスリーピングバッグも取り寄せ送って貰いました。
1990年代にアメリカでの仕事のついでに何度も訪問、 MARMOT MOUNTAIN WORKS 時代の製品が無くなり欲しいものが無くなったものの、店内は最初に訪れた時のままの雰囲気を漂わせていました。
そんな時に売り物では無いというレアなバックルを入手、社員用に少量制作したとの事でしたが詳細は不明です。
アウトドアブランドが真鍮製のバックルを販売していましたが、この MARMOT MOUNTAIN WORKS バックルは真鍮製のバックルベースにロゴを刻印した皮革を接着したハイブリットなバックル。
他社製品とは同じ物は作らない、創業当時のスピリットを感じさせるバックルですが、真鍮製のバックル欲しかったです・・・。
セコハンショップで「ラッコタグ」などと間違った呼称で喧伝される昨今を嘆きつつ、なんでこのマークがラッコなのか、山に生息するマーモットはリス属山ネズミ的な生物なのに、海獣であるラッコって間違えるにもほどがあると言うものでしょう。
世界初のGore-Tex仕様のダウンスリーピングバッグを作成した MARMOT MOUNTAIN WORKS の宣伝で、水に浮いているスリーピングバッグ写真を見れば海に浮き漂うラッコに重なる画像ではありますが、そこはブランドにリスペクトし「ラッコタグ」は止めて頂きたいものです。
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MADE IN USAのテントしか購入しないのを信条にしていましたが、それを曲げても使ってみたいと購入した数少ないテントがこのEUREKA!製 「NIGHTSCAPE4」でした。
STARGAZERと言えばMOSSテントが有名ですが、STARGAZERと呼称するに相応しいのはこのEUREKA! NIGHTSCAPEに軍配が上がるでしょう。
2人用、4人用、6人用がリリースされましたが、テントには珍しいハローウィン的カラーは2人用、4人用のみ、6人用は地味なアースカラーだったので断念。
フライシートがオープン出来て星が見える楽しい仕様のテントには色合いも大切な要因です。
購入後20年を経て十分な熟成期間を経て那須遠征で御開帳。
安普請な印象が否めないポール内のショックコードが伸び気味なのが残念ですが、張ってみればなんともユニークな構造の楽し気なテントでした。
本体にフライシートを装着後にフライシートを捲る細引きを本体キャノピーの穴から挿入するのは何とも興ざめですが、この細引きを引くことでフライシート前面が開閉するわけですので重要な儀式となります。
名もないチープなテントメーカーが考え付きそうなアイデアながら、テントブランドの大御所EUREKA社が作るのですから、防水などテントに求められるスペックは十分です。
フライシートの開閉は細引きの引き加減で調節可能、初冬のキャンプ地でテント内に寝転びながら見る星空はロマンチックな演出には最高です。
こんな夜の灯りはEarlyWintersのアルピニストキャンドルがお似合いでしょう。
MADE IN USAの拘りも吹き飛ぶ、STARGAZERと呼称するに相応しいテント EUREKA! NIGHTSCAPE で本物のSTARGAZERになりましょう。
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1980年代に代理店エバニューが日本国内で販売した時の名称は「SUPER PARKA」バウアーグースダウン入り 快適着用気温-40°〜10°で総重量1キロ未満・・・のカタログ記載の性能に疑問を感じつつもEDDIE BAUERならそうかもしれない、と思わせる風格が当時のEDDIE BAUERにはありました。
袖はシングル潰し縫いながら、ナイロンの裏地付き。
胴体はシングル潰し縫いを二重にし裏地を付け保温性能を高める仕様。
EDDIE BAUER寒冷地用ジャケットの標準装備として、このパーカにもハンドウォーマーにフェルトが装着されています。
以前紹介した時にすっかり忘れていましたが、バウアーダウン入りのフェイスガードが装着されますので、なるほどそこそこは温かいダウンジャケットですが、いくらなんでも快適着用気温−40°は誇大広告だったと思います。
寒風をプロテクトし顔部からのヒートロスさせないダウン入り商品は、単品で顔全体を覆うダウン入りFACE MASKとしてカタログ掲載されているほどでしたので、EDDIE BAUER開発部は顔にあたる寒風や頭部からのヒートロス対策に苦闘したのでしょう。
胴体部はカーマバンド状のウエストベルトが装着され、一度温まった空気を逃したくないという情熱すら感じさせます。
細部の出来を見て、これはGLACIER PARKAなんて名称よりもSUPER PARKAの名が相応しいと代理店は考えたのかも知れません。
40年経ってもクラシカルなデザインが逆に新鮮さを醸し出しているGLACIER PARKAでコールドウェザーキャンプへと出かけましょう。
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媒体を通じてMOSS TENTの良さを日本に伝道してくれたのは故 田渕義雄氏でした。
1980年代中頃、川端下にある赤い屋根のお宅を訪れ MOSS TENT について話を伺い、帰り際に頂いた1984年の MOSSTENT カタログには氏との想い出が詰まっています。
週末遊牧民が使うスリーピングバッグは繭であり、テントはルーミーで機能美を感じなければならないとの話の中で、シンプルで使い易いとお勧めされたのがこのMOSS STARGAZERでした。
田渕氏がご愛用だったのは ENCORE と STAR DOME で、写真も頂いたのですが残念ながら紛失。
田渕氏直伝の MOSS テント購入は PARAWING を皮切りに、いつかは購入しなくてはと思いつつ幾年・・・使ってみなければならない MOSS テントの購入予定最終リストだった MOSS STARGAZER の購入は遅く、週末遊牧民が小型テントを使うシーンが無いまま倉庫で熟成。
今回の那須遠征で御開帳、更には知人の貸し切りテントとしての出番でした。
イーストンポール2本で形成され、余計な機能を省いたシンプルなテントは、肥大化した軽佻浮薄な大型テントとは一線を画すテント原点回帰、まさにテントの温故知新です。
MOSS テントはデザイン優先ですので、耐雨機能があまり考えられていない形状が多いのですが、
STARGAZER もまた、その形状故フライシートがテントボトムを全て保護する様にはなっていないので、テントフロアサイドのシームシラー等での目止め作業は必須。
本体上部の大型メッシュはテント後部メッシュと相まって解放感は抜群ながら、それもフライシートを被せるまでで、勿論 STARGAZER 命名の由来であるキャノピー天井部から星を眺める事は叶いません。
その形状故、ポールスリーブに沿ってポールが収まらずにスリーブが寝てしまう部分もあるなど、テント強度とフライシートのクリアランスが多少犠牲になってしまいながらも、 ENCORE の原形モデルとして、またシンプルなテントながら最大限に MOSS の付加価値を装着したテントとして STARGAZER の存在を再確認しました。
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これほど使って楽しいテントを知りません。
1978年に発売されたSIERRA DESIGNS OCTADOME には2つのサイズが用意されていました。
5×7タイプ(2名+荷物、若しくは3名)6×8タイプ(3名+荷物若しくは4名)。
逆V型のアルミポール×4本にキャノピーで交差する2本のアルミポールを乗せるArch Bow Constructionと呼ぶ独自の構造は、張綱を必要とせず自立。
内側から寄りかかっても良いほど強度が高く、8角形のフロアデザインと相まって居住性も抜群です。
本体とフライシートで構成される通常のダブルウォールとは一線を画す、本体とフライシートが一体構造となったデザイン。
フライシートを被せる手間も必要ないという事は、降雨時にもテント本体がフライシートを被せるまで雨ざらしになる時間を無くしてくれる恩恵を得られます。
Arch Bow Constructionは強度と居住性と共に森の小人が住んでいるかのようなユニークなデザインの融合は、設計者George Marksのセンスの良さに脱帽するしかありません。
▼5×7タイプ
▼6×8タイプ
テント本体上部は通気性の良いメッシュを採用。
これはSIERRA DESIGNSのスリーピングバッグの集大成となるCLOUDシリーズのインナーに使用された素材を流用、淡いホワイトカラーはアウターのブルーとイエローのコントラストと見事にマッチ。
アーチ型のインナー窓を解放することで、まるで山小屋の中から外の景色眺めているかの様な優雅な雰囲気を味わえるでしょう。
アーチを構成する2本のポールはキャノピーの張りを調節する為、ポールエンドの穴に紐を通し止める構造ですので、ポールの片側はアーチから飛び出ています。
SIERRA DESIGNS創業者がヨーロッパ旅行中に見た寺院からインスピレーションを得てデザインしたと伝わるOCTADOME。
40張ほどあるテントを使用して早40数年、このOCTADOMEを知らずしてテントを語る事勿れ、と自信を持って言える逸品です。
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スリーピングバッグなどを収納するスタッフバッグなど、製品を作る過程で出る端切れからおまけ程度に作られていた日本と違い、嵩張るポーラガードスリーピングバッグ運搬にスタッフバッグの重要性にいち早く取り組んだのがアメリカのメーカーでした。
そんなアメリカ製品でもサイズなど選択肢は限られ、通常のスタッフバッグにコンプレッション用のベルトを縫い付けチャーシュー形状になる製品が散見される程度でしたが、1980年代後半に本格的な機能を纏ったコンプレッションバッグを世に送り出したのがGRANITE GEAR。
豊富なサイズとカラフルな色の組み合わせ、確実に圧縮させる構造と堅牢な縫製、運搬しやすいベルト付属のコンプレッションバッグはバックパック内を有効利用したいバックパッカーは勿論、車内空間を少しでも増やしたいキャンパーには朗報でした。
信頼のMADE IN USAなのも購入動機だったのは言うまでもありません。
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遠征隊用に制作され一般販売されていなかったTHE NORTH FACE 2METER DOME TENTはNFのカタログで遠征隊が使用中の写真などでしか情報を得られず、スペシャリストのみにしか分からない幻的な憧れのテントでした。この遠征隊御用達の2Mテントを入手後、カタログ掲載され一般に発売されたのは1990年代になってからだったと思います。
遠征隊御用達テントが一般用に発売されどこが変化したのかを知りたくなり、REIへスペシャルオーダーしたのもその頃でした。
当時の価格$5000をREI関係者プライスで$3500+送料+TAXで$4000ほど。
温暖化で短くなってしまった秋のハイブリッドキャンプ那須遠征に持参、気付けば25年振りの御開帳と相成りました。
昔のNFテント特有な劣化臭は無かったのが救いでしたが、防水ウレタンはベトツキで劣化は進行しており貼り付きあった素材を剥がす作業に時間が掛かりました。
遠征隊仕様の2M DOMEと比べて。ブルー、レッド、ブラックに長さ別に色分けされ、挿入部も色分けされているのが有難い進化です。
遠征隊仕様との違いはフライシートの配色が無くなり、本体からNFマークも廃止、フライシートはイエロー一色になってしまった事、本体に透明なビニール部があり、フライシート使用時でもジッパー開けると外が見えた箇所が廃止。
テントボトム生地も耐久性の高い生地へと仕様変化が見られます。
イーストン製アルミペグが付属するのが、月日の経った事を感じさせます。
OVAINTENTIONやVE-24との違いはフライシートの縫製が全てくるみ縫いとなっており、より丈夫な縫製が施されています。
遠征隊仕様の方がフライシートの張りが強かった印象を残しつつ、那須遠征も無事終了。
2つの2METER DOME TENTを張る日が来る事を祈るばかりです。
*参考 遠征隊仕様の2M DOME
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他社のグースダウンとは一線を画すクオリティの高さを宣伝していたBauer Goose Down。
フィルパワーは公表しておらず、製品説明には誇らしげにBauer Goose Downを封入・・・と記載、表示された適正使用温度とロフト感は比例しないダウンジャケットでしたが、スリーピングバッグのクオリティは高く信頼出来る製品でした。
KARA KORAM HIKERの伸縮性のあるスラントウォールバッフル数は13ブロック、縫製ステッチも細かく、力の加わる部分にはバータッグで補強しベルクロにもドットボタンを付けたヘビーデューティ仕様。
早春、早秋に快適な睡眠を約束してくれるスリーピングバッグです。
テント重視なアウトドアブーム、軽佻浮薄感漂う現在のスリーピングバッグが流通する昨今ですが、経年劣化の激しいテントに比べクオリティの高いスリーピングバッグは正に一生物ですので、見えない部分にこそ拘りたいものです。 スラントウォールかボックスか、更には手の込んだVチューブバッフルか、チープな潰し縫いか、グースダウンか安価なダックダウンか、バッフルの間隔などからメーカーの宣伝文句と適正使用温度表示でそのブランドの程度が分かるのも面白く、選択を誤ると快適な睡眠を妨げるスリーピングバッグの重要性を顧みる必要があります。
使用しているスリーピングバッグを見れば、その人の拘り感が一点豪華主義者なのか、細部にも拘っているのかが垣間見える製品と言っても良いでしょう。 製品細部の違いを追い求めるスリーピングバッグ追求は温故知新無くしては語れません。
JUGEMテーマ:アウトドア用品
登山用品はヨーロッパ製品が主流だった時代に創業したALPINE DESIGNS、ヨーロッパアルプス地方に自生するエーデルワイスをロゴに採用したことからもそれが分かります。
バックパックデザインもヨーロッパテイストが感じられましたが、そんなALPINE DESIGNSがアルミニュウムのインナー素材から脱却し作ったインターナルフレーム内蔵のバックパック。
1970年代中頃にNorth FaceがBACK MAGICに採用した8の字型のアルミフレームデザインを先取りし樹脂で成形した意欲作。
背中の形状に合わせて湾曲するアルミプレートとは違う背負い心地はフレームザック寄りです。
アウターフレームの小型バックパックは見た目が無骨な印象を与えますが、フレームをインナーに収める事で見た目もスッキリ、お洒落なヨーロピアンテイスト感漂う仕上げはさすがです。
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1970〜1980年代のファッション、アウトドア雑誌には必ずカメラとオーディオ広告がありました。 昭和47年に逝去した父親がカメラ好きだったDNAを引き継いだのは、3兄弟全員Leika愛用者となったことからも証明されたと思う今日この頃。
父親はコダックのインスタントカメラ、フジカ、オリンパス、等々、一番のお気に入りは1960年代に購入したと思われるNikon F。
自分は小学生時代のハーフカメラの王道リコーオートハーフでカメラ入門。
高校時代に初めての一眼レフNkomart ELwを購入、ELかELwか悩んだ結果、レンズランクをF2に落としワインダーを装着できるELwに決定したものの、結局ワインダーを購入する事はありませんでした。
バックパッキング入門でJanSport D2に入れて運び、初めてのアメリカ一人旅に同行しSierraDesignsやMarmotMountainWorks,TheNorthFace、REI、YOSEMITEの画像を撮ったのもこのNikomart ELwでした。
NorthFaceやSierraDesigns、MarmotMountainWorksの最上級スリーピングバッグで寒さを感じたら、世の中にはそれ以上の製品は存在しないため諦めが付くのと同様、Nikonで撮影に失敗したら仕方がないと思える絶対的な信頼感を得ていた当時のNikon。
栄枯盛衰感漂う現状は寂しい限りです。
そんな重い一眼レフから気軽に持ち運べる軽佻浮薄なバカチョンカメラへシフトしたのは1980年代中頃、デジタルカメラの息吹を感じたのはバブル期に発売されたSONY Mavica(マビカ)ながら購入には至らず。
フィルムカメラはAPSフィルムで画質の悪さに失望し終焉、デジタルカメラデビューはSONY Cyber Shotまで待つことになります。
画素数が少なく印刷するとフィルムより画質の悪いデジタルカメラのスタートでしたが、その後の進化は知っての通りです。
Nikon神話から解き放たれ始めて購入したデジタルカメラはSONYサイバーショット、ネーミングに惹かれ購入したのはCanon G9、PanasonicのなんちゃってLeika入門からLeika Q、Leika M・・・伝説的なLeikaレンズの明るさはクリアに見える新しい眼を手に入れたような衝撃と共にカメラ変遷の終焉を予感させるには十分なインパクト! 日々進化するスマホの能力アップした画像に慄きつつもここ一番は「カメラ」でしょう、とヨドバシカメラの黄色い価格表を穴のあくほど見た1970年代中頃の自分を思い出しつつのカメラ温故知新。
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1970年代のアメリカで起きたバックパッキングは、バックパック、テントに革命的な製品開発の機運をも高め数々の名品を産み出しました。
そんな画期的なアウトドア製品を入手したくとも日本国内には少量がショップの直接仕入れ、又は代理店が国内販売用にカタログなどを作成し、アメリカ国内価格の倍以上の価格設定で販売を始めたのも1970年代中頃でした。
海外製品を購入する「メールオーダー」なる言葉を知ったのはメンズクラブからだったと思います。
FAXやクレジットカードなど無い時代、国際返信用切手を購入し拙い英文でカタログ請求した後は毎日ドキドキしながら郵便ボックスを覗き込む毎日。
そんなある日、郵便受けに届いたアメリカからの封書に胸躍らせ開封、カタログの匂いにさえアメリカを感じたのは強い思い出として40年以上経た今も色褪せる事はありません。
L.L.BeanやREI、EMS、EDDIE BAUERのカタログは総合アウトドアストアなので、それは勿論嬉しかったのですが、声が出るほど感激したのはアウトドアブランドからのカタログでした。
Marmot Mountain Works、The North Face、Early Winters、Eureka、MOSS ・・・ Western Mountain SportからWestern Mountaineeringとなったのも封筒から分かります。
代理店が日本にある場合、製品は送ってくれないものの、日本国内で購入できる店名や連絡先が記載されたペーパーと共にカタログを同封してくれたのは、古き良き時代の名残だったのでしょう。
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「We Make It Best Or We Don’t Make It At All」のキャッチフレーズと共に名だたるアウトドアメーカーを凌駕するParkaを送り出したSYNERGY WORKS、1971年 255-4Th Street Suite 103 Oakland CA94607で産声を上げました。
Gore-Texやベンタイルなどの素材性能を当時の技術で最大限に生かした製品を少量世に送り出した早世のブランドですが、SYNERGY WORKSの語源となる通気性能と保温性能の両立に新旧素材を使う正にSYNERGY効果を確立させました。 Gore-Texの性能を最大限に発揮するために考案されたのが、濡れても保温性能に優れた天然素材メッシュウール製アンダーウエアを地肌に着用、ベイパーバリアライナーナイロンシャツを重ね着、冬季には濡れても保温性能を保つパイルジャケットにGore-Tex製パーカ着用でSYNERGYシステムの完成です。
厚手のパイル生地の保温性能を最大限に発揮する顎まで覆う襟デザイン、Gore-Texパーカのアンダーアームと連動するベンチレーションは脇から袖口まであり、換気は万全です。
パイルパンツはウエスト部はニット、中のゴム製コードでサイズ調節、ジッパーで股下が大きく開口する先端のデザイン、残念ながらSynergy WorksのGore-Texパンツは購入していませんので、この開口部がパンツと連動するのかは不明です。
「濡れず、蒸れず、温かい」を追求し完成させたSynergy Worksのコンポーネントシステムですが、Synergy Worksなきあとベイパーバリアライナーナイロンシャツはただのナイロンシャツとして、Gore-Texパーカ共々在庫処分でたたき売りされたのが何とも悲しい終焉でした。
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North Faceのスリーピングバッグも最初の設立時(1966〜67)はこのSIERRA DESIGNSへ製造委託していたことからも、スリーピングバッグの製造技術は確立していた証でしょう。 スリーピングバッグの最高峰CLOUDシリーズからのDNAを引き継ぐTuck-Stitchingと呼ぶバッフルとシェルを縫い合わせる縫い目が表に出ない縫製、ジッパーがドラフトチューブを噛まない為のナイロンテープ等、随所に丁寧な仕様を取り入れて作られたTWILIGHTは、FILL POWER700のCLOUDシリーズとの差別化によりFILL POWER550のグースダウンを封入した3シーズン仕様ながらSIERRA DESIGNSが送り出したMade InUSAの終焉を纏った 確かな系譜のスリーピングバッグと言えるでしょう。
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1978年Spring‐Summer Catalogueで登場したVE-23。 OVALINTENSION、VE-24、North Starと華々しく登場した堅牢なジオデシックテントの元祖に比べ、3本の7075イーストンポールを使用する3シーズン用テントの登場です。
VE-24と同じ6角形のフロアにキャノピーで3本のポールが広めに交差するデザインのおかげで室内は広く感じ、居住性は良好。
本体カラーはアマガエルを彷彿とさせるグリーン、後に発売されたブルフロックやタッドポールを連想します。
本体ボトムラインは伝統のアーチを描き雨の侵入を防ぐデザインはさすがです。
しかし、フライシートを装着すると何とも中途半端感が拭えません。
他のモデルは本体をフライシートがボトムまで覆い、フライシートがパンパンに張る構造で風雨を寄せ付けないのですが、VE-23はフライシートが短くカットされたデザインで張綱無しには完成しません。
入口上部に装着されるポールも1本のですので、出入りの際は上部が狭くなってしまします。
春夏用テントの位置づけなので、換気性能を考えてのフライシートデザインなのでしょうが、三角テントのフライシート装着みたいでオーバルインテンションやVEー24を使用した後だと少々物足りない印象です。
張綱を張ってしまえばNorthFaceの系譜だと分かるのはさすがです。
降雪時に張っているのを見かけましたが、キャノピーの三角面がフラットなので雪が積もりやすく過重が掛かるので危険です。
その後、本体壁面がメッシュになったスキーターVE‐23が発売されたことからもVEシリーズでは一番通気性の良いテントと言えるでしょう。
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背中にポケットが斬新だった、アメリカンテイスト満載のマウンテンパーカを購入したのは1970年代後半、1984年の聖地 Berkeley 探訪にも着用し里帰りした SIERRA DESIGNS 60/40パーカ。
もう着る事は無いだろうガーメントからブランドタグをカットし、額装を企むのは、身近な場所に懐かしいブランドを感じる事が出来るかも、的な懐古趣味か。
そんな思い付きからクローゼットから引っ張り出し、60/40生地についた想い出の傷などを見て感傷に浸りつつ気付いたのは、1970年代後半に購入したパーカと1982年頃に購入した製品の違いでした。
古いモデルには SIERRA DESIGNS の刻印が無く、タグも60/40のみなのは分かっていたものの、この60/40タグの大きさと色合いが微妙に違っている事に気付き、メジャーで図ってみたところ、古いモデルタグは横幅7.4?×縦4.5?、1982年モデルは幅7.7?×縦5?へと変更されていました。
更にデルリンジッパーの長さを比べる為に2モデルを連結してビックリ!なんと長さが同じです。
サイズは「L」と「S」なのに、です。
当時、何となくジッパー下部から裾までの印象が違う気がしていた原因は、サイズが違ってもジッパーの長さは変えていなかったから、という事実。
背中のジッパーもYKKとIDEAL、本国アメリカでは日本人がいろいろと理由を付けて語るほど拘ってはいない証です。
本国アメリカでは1980年代早々に販売終了しながらも、紆余曲折を経ながら今日に至るまで販売が続いている日本ほどこの60/40パーカが根付いた国は無いでしょう。
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1989年、VENTURAにあるPATAGONIAへ行ってみようと思ったのは、アメリカでなんとなく時間の出来た仕事の合間でした。 LAでレンタルした赤いBUICKで走り慣れた405から北へ延びる101へ。
初めて訪れたVENTURAはカリフォルニアの陽射しが眩しい美しい海辺の街、目的のPATAGONIAはGREAT PACIFIC IRON WORKS の表示ながらカーナビの無い時代でも直ぐに分かりました。
店内も明るく壁にはMOSS TENTがディスプレーされ、スリーピングバッグはWESTERN MOUNTAINEERINGを取り揃え、それらは木製の引き出しに横たわったまま収納、ごちゃごちゃした日本の登山用品店とは一線を画すアウトドアショップでした。
靴はTIMBERLANDのモカシンやローファーなどもあり、PATAGONIAよりもセレクトショップと呼んだ方が相応しい店内ディスプレーです。
本格的なクライミング用品を扱うエリアは地下のGREAT PACIFIC IRON WORKS 。
事前にPATAGONIA本店は元精肉工場の跡地との情報を得ていたので、天井を確認すると確かに精肉工場だったとひと目で分かる鉄製フックが釣り下がったままでした。
ネオンカラーのフリースがブームになった頃だったので、同じ製品を大量に購入している日本人が販売を断られているのを横目に数点購入、靴はTIMBERLANDのキルトタッセル、CHUMSの眼鏡バンド、PATAGONIA製品は購入した記憶がありません。
次に訪れるのは湾岸戦争が起きた1991年、ピンク地にストライプのシャツを購入し長年着用し色も褪せ襟が崩壊。
ダメ元でPATAGONIAリペアに持ち込むと2か月程で修理完了。
本国並みの製品保証の受けられない、販売のみを代理しているだけの日本国内代理店とは雲泥の差。
直る物は直して長く使ってもらいたい、と言った企業ポリシーが甘い日本では何かと理由を付けて修理費用を請求されるのが誠に残念です。
VENTURAの明るい日差しに包まれて仕事が出来るPATAGONIA、「社員をサーフィンに行かせよう」と思うのも自然な事なのでしょう。
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アイデアに煮詰まったら有名ブランドとのコラボを・・・売れれば良いとの商魂から次々と世に出るコラボ製品。
HUNTING WORLDも例外ではありませんでした。
COLEMAN JAPANからの提案なのか、HUNTING WORLDからの提案なのかは分かりませんが、2015年頃HUNTING WORLD誕生50周年企画で販売されました。COLEMAN Model 200Bのタンクにシールを貼り、ホヤにHUNTING WORLDマークを刻印しただけのランタンです。
在庫のあった200Bの色がたまたまHUNTING WORLDバチューグリーンに似ていたので、コラボ商品として売れるんじゃない?的な安易な印象は否めません。
長年愛用しているEXPLORERのショルダーバッグが辛うじてMADE IN ITALYを守っているものの、その他はベトナム製等へシフトされ往年の魅力が半減しているHUNTING WORLDですので、日本でしか売れないであろう周年企画、本国アメリカでの販売が無いのが全てを物語っています。
キャンプサイトの雰囲気が変わるかも、程度で購入してみたものの同行者も気付かない程度の存在でした。
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ダウンジャケットでは暖かすぎ、セーターではちょっと肌寒い季節にと開発者が考えたのでしょう、1976年FALL・WINTER CATALOGUEに登場したのがナイロンシェルに3.5㌉のグースダウンを封入したStuffed Shirt。
ウエスタン調、ダウンも封入されていない長めの襟に違和感が否めず。
1978年にダウン量はそのままでアウター素材を80/20へと変更したDown Shirtが登場。
1978年にデザインを大幅に変更し登場したのが、このSIERRA SHORTです。
Stuffed Shirt、Down Shirtからの進化と言うよりも、完成されたDown Jacket Sierra Parkaのダウンを少なくしたスケールダウンモデルになるのでしょう。
Sierra Parka同様、65/35のシェルに6㌉のダウンを封入し、襟にもダウンを入れ、襟高を低くスタイリッシュなデザインは
Stuffed Shirt、Down Shirtのペラペラな長い襟からの決別を物語っています。
Stuffed Shirt、Down Shirtに装備された胸ポケットを排し、ダウンウォーマーポケットを装着し機能性を高めスッキリとしたデザインとなりました。
唯一、袖のデザインにStuffed Shirt、Down Shirtの名残がある事からShirtのDNAを感じる事が出来ます。
軽量、スタイリッシュになったSIERRA SHORTですが、Shirtの位置づけだった為なのかサイズはSierra Parkaより2サイズほど小さめでした。
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1980年代のMAIL ORDERはホスピタリティ溢れるアメリカの生協REI、ナショナルブランドの取り扱い量は少なかったものの、送料も船便が選べるなど極東の会員にも優しい企業でしたが、残念ながら日本出店に失敗し撤退した後は日本へのカタログ送付も中止され、名のあるブランド品は代理店との関係から日本への発送が出来ないものが多く失望感ばかりな現状、チープなREIオリジナル品に魅力が無いので購入意欲を刺激される事も無く、毎年配当金と役員選任のメールが空しく届くのみです。
カナダにもREI生協方式に似た会社があると聞いた1990年代初頭、カタログを取り寄せたのがMECでした。
そのカタログにはアメリカには無い色のMOSS テントやタープ、アメリカブランドのOEMと分かるスリーピングバッグが掲載された中に変わったデザインに目を引かれたのがこのディパック「SEBRING」。
今の様に人気が出る前のARC’TERYXはクライミング用品とバックパックの専門ブランドとしてスタートなので、日本国内に輸入されたARC’TERYX製品はバックパックだけでした。
左右のジッパーで広がる形状に興味を惹かれMAIL ORDERしたのがこのSEBRING、Y字に広がるMYSTERY RANCHのバックパックを先取りしたのは、既成のデザインに囚われない新進気鋭のブランドだったからなのでしょう。
US$よりも安いCA$は購入者にもメリットを感じたのも購入の動機でした。
当初は奇をてらったデザインかと思っていたものの、背負い心地、使い勝手の良いバックパックでした。
異色のDAY PACK SEBRINGはモノシリ沼では珍しいMADE IN CANADA。
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BackPackerからオートキャンパーへと変身した1980年代、テントも大型化しキャンプスタイルも変化するのに伴ってREIから取り寄せたCAMPTIMEのROLL-A‐COT。
アルミフレームをスライドさせ丈夫な2脚をホールに差し込みジョイント、ベルクロで固定すると堅牢なCOTの完成です。
TEXTILENEと呼ぶCAMPTIMEオリジナル生地は丈夫で伸びも僅かで椅子代わりにもなり、寝心地も良いCOTです。
華奢で高さの無い脚のCOTが多い中、適度な高さと強度を兼ね備えたCAMPTIMEのCOTは、キャンプに欠かせないアイテムとして30数年が経過した現在も使用感を感じる事も無く健在です。
COTを収納する袋の色など若干の変更はあるものの、本体デザインに手を加えずに未だにアメリカ本国でも販売が継続していることからも完成されたCOTと言えるでしょう。
COTの他、ROLL A‐シリーズにはテーブル、チェアの用意されていますので、それらは又後日ご紹介の予定です。
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トラベラーチェックと1か月有効のアメリカンエクスプレスカードを握りしめ、羽田空港発着で唯一残った国際線中華航空で降り立ったのは1984年のサンフランシスコ空港。
ダウンタウンまでの行き方が分からない日本人旅行者が集まった空港出口、通りかかったバスに乗り込み着いたのはユニオンスクエアの一角でした。
事前に調べていたBART駅なのにチケットの購入方法が分からず、右往左往しつつ到着したのはBERKELEY駅。
UC BERKELEY正門から延びるTelegraph Aveに1週間の予定でチェックイン。
一人旅の疲れと時差ボケを抱えながらもアウトドアブランドの聖地BERKELEY散策に出掛け、ホテル近くのアウトドアショップヤンクス、その先にはNORTH FACEの直営店、そこから20分ほど歩くとMarmot Mountain Worksのリティルショップ、UC BERKELEY校からSF湾へ延びるUNIVERCITY Aveには老舗SKIHUT、UNIVERCITY Aveと交差する道路沿いにSIERRA DESIGNS、NORTH FACEの本社と工場・アウトレットストア、近隣にREI、ネイチャーカンパニー、グラナイトステンウェイ等々学生街ならではの自由な雰囲気と共にアウトドアstoreが共存していた良き時代です。
費用の節約で一日一食、BERKELEYの街中にあるアウトドアショップを全て徒歩で訪問し疲労困憊で辿り着いたREI。
空腹と疲労感で広い店内を徘徊し、お土産用に購入した小物類の中の一品がこのREIオリジナル製品のピローでした。
日本国内で販売されていた「枕」は寝心地を満足させるのとは程遠い空気枕、アメリカではアウトドア専用の繊維が封入されたピローなる物が存在して事に何事も我慢、工夫の島国との違いを痛感したものです。
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1987年、軽量でケロシンとホワイトガソリンの二種類が使用出来るPEAK1が発売されたとREIカタログで知り早速MAIL ORDERしたのが、堅牢な作りながら重たかったPEAK1から数えて3代目、「COLEMAN初のMULTI‐FUEL STOVE PEAK1」。
ケロシン用のジェネレーターが付属、脚もプラスチックに変わり全体的に軽量化が図られていましたが、風防とケロシンプレートが柔らかいアルミ製になった為に力が加わると簡単に変形してしまうのが軽量化の代償でした。
ツーバーナーのサブとしてキャンプ用具に加わったものの、品胎の軽さと同様信頼度も軽く出番が殆ど無かったMULTI‐FUEL STOVE PEAK1でした。
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