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革新的なフレキシブルフレーム、ドームテント、スリーピングバッグやガーメントを送り出したJANSPORT。
往年の輝きを失い安価なアウトドアテイストを塗したブランドネームだけが存続している現在のJANSPORT,あまりにも変貌してしまい温故知新することすら憚られます。
JANSPORT製品に恋したのは、1977年のこのカタログを読んだときから始まりました。
ジャン、マレー、スキップの製品開発ストーリーに心躍らせたのは自分だけでは無いはずです。
1980年代以来のD3にTRAIL DOMEとブラスベッドを背負って、尾瀬ヶ原へ向かうのはいつになるのか・・・
残された時間に実現出来るのか?自身に反芻する今日この頃。
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SIERRA DESIGNSのシグネチャーモデルと言えば 60/40 MOUNTAIN PARKA でしょう。
輸入代理店で働いていた1982年、取引先のロサンゼルスのエクスポート会社から届いたのは大量の SIERRA DESIGNS のダウンジャケットと 60/40 MOUNTAIN PARKA と少量の GORE-TEX MOUNTAIN PARKA でした。
検品のため開けた正方形の堅牢な段ボール内には、「SIERRA DESIGNS」と白文字が印刷されたビニールを一着ずつブラス製ハンガーにかぶせ、二つ折りにした状態でサイズ別に十数着が入っており、一番上には1981〜82年カタログ数冊が無造作に乗せられた状態だったのが、60/40生地の MOUNTAIN PARKA 独特の藁の様な香りと共に40数年を経てもはっきりと思い出すことが出来ます。
初めて手に取った GORE-TEX MOUNTAIN PARKA は NAVY/SLATE,TAN/GRANITE の2色。
NAVYと記載されていますが、ロイヤルブルー、TANはアーミーグリーンと表現すべきだと思うほど60/40のNAVY、TANとは発色の違いに驚いたのがこのGORE-TEX MOUNTAIN PARKAの第一印象でした。
GORE-TEXをラミネートする為には60/40生地は不適切なので、タスランナイロンにラミネートされた2レイヤーGORE-TEXに88-PIC Nylonの裏地。
60/40 のデザインそのままに、大きな違いは生地なのは勿論の事ですが、裏地がナイロン総張りと、背中のジッパー付きポケットの廃止、フード先端に付いている皮革製ストッパーの装着が無くなったことでしょう。
GORE-TEX の採用が遅かった Berkeley の2大企業の SIERRA DESIGNS と THE NORTH FACE 。
SIERRA DESIGNS はシグネチャーモデルの 60/40 MOUNTAIN PARKA を GORE-TEX化 する事で、進化させようと目論んだのかもしれません。
オーセンティックな皮革製コードストッパー採用を見送ったのも、当時先進的な印象の GORE-TEX に組み合わせなかった理由があったのでしょうか?
(モノシリ沼掲載写真では、フードドローコード先端に皮革製ストッパーを移植しております)
初登場したFall-Winter 81〜82のカタログ製品説明で「Factory Seam-Sealed」と記載されていますが、縫い目を触ってもシームテープを感じられず、本当にシームテープを貼られているのかが長年の謎です。
フードと胴体のドローコード縫い目にシームテープされていないのは確実ですので、ジッパーフラップやフラップ付きパッチポケット×4やサイドの縫い目も怪しい感じです。
今回、裏地の縫い目を解き長年の謎を解明しようと思いましたが、久しぶりに袖を通してみたところ、これはこれでちょっと着用してみる気になり GORE-TEXMOUNTAIN PARKA の解体を見送ることにしました。
40年来の謎を解明することが出来るのか、分からないまま生涯を終えるのか、自分でもちょと楽しみです。
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テント内でもカップルで眠りたい!と思ったお客からの要望があったのか、創業者2人が欲しかった、のかは定かではありませんが、スリーピングバッグをジッパーで連結させるアイデアが実現する以前、創業間もない頃から二人が眠れるスリーピングバッグが用意されていたSIERRA DESIGNS。
DOUBLE MUMMY SLEEPING BAGがイラストで掲載されていた1970年頃のカタログで確認出来ます。
カップルでシッポリとDOUBLE MUMMY SLEEPING BAGに身を委ねる幻想は実現することはありませんでしたが、一人使いで手足を思いっきり伸ばせるルーミーな大きさは、基本的なスリーピングバッグのイメージから解放してくれるのには十分です。
1970〜80年代、アメリカのアウトドアブランドがスリーピングバッグにレギュラー、ラージのサイズと共にジッパーも左右を選べるのは標準でした。
同じブランドの左、右ジッパーのスリーピングバッグを購入すれば連結が可能、靴のワイズを数種類用意しているアメリカと、ワイズなど選べる由もなく足を靴に合わせるしか無い日本との違いが、アウトドア製品でも如実に感じられたものです。
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1981年に購入したSOREL CARIBOUはMADE IN CANADAの文字から既に温かさを感じたものです。。
XCスキーをパックに取り付け、スノーキャンプを楽しむにはSORELは必携でしたが、都内からこのブーツを履いて目的地へ向かうのは気恥ずかしさを拭えず、マイカーを購入してからの出番となりました。
厚みのあるフエルト生地は保温性能に優れ、雪の無いコールドウエザーキャンプでも活躍、ブーツからこのフエルトインナーを取り出し、寒いテント内の室内用でも重宝したものですが、購入から40年を経てインナーを洗った顛末は以前記載した通りです。
アウトドアでの使用よりある意味過酷なベランダの物置に放置されていたSOREL CARIBOU、久しぶりのスキーツアーに同行させるために、以前購入したフエルトインナーと交換。
ちょっと悲しいCHINA製表示に保温性能低下を予感してしまうのはサガと言うものでしょう。
乾燥しきったブーツのレザーにミンクオイルを塗布、革が劣化しちぎれてしまったのも愛おしくインナーブーツを入れ替え、CARIBOUたるブーツ上部のボアが白すぎて恥ずかしいほど、これもCHINA製では仕方ないと諦めるしかありませんが、新旧合体し多少の違和感を感じつつもSOREL CARIBOUに息吹を注ぎ込んでくれました。
堅牢なソールも加水分解することなく健在、購入からもうすぐ半世紀ながら、交換用インナーブーツを供給してくれる企業姿勢に感謝しつつ、真のヘビーデューティーと認めたSOREL CARIBOUを人生終焉まで使い続けたいと思います。
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1968年の創業時のカタログに記載されていたTHE NORTH FACE MOUNTAIN PARKAは透湿素材の無い時代、風雪よけのアノラックを着脱し易い様にデザインされ、VENTILE COTTON製の多目的用途で使用できる製品として登場。
その後、60/40生地に変更され、1971年にダウンジャケットSELOWのアウターデザインのまま発売されました。
ナイロンにダウンを封入し、アウターに60/40生地、左胸の縦型ジッパー仕様と共にこのMOUNTAIN PARKAを接合されたのが、NORTH FACEの名品SELOWと言えるでしょう。
SEROW、MOUNTAIN PARKA共にハンドウォーマーフラップは逆三角形、刻印の無いスナップボタンでしたが、1975年よりノースフェイス ダウンジャケットに共通する逆台形のフラップに形状変更、スナップボタンからベルクロに仕様変更され、2本爪の刻印入りドットボタンになるまでスナップボタンと混在したモデルとなります。
1976年にデザインが変更され、袖がベルクロ留め、左胸縦型ジッパーの廃止、両胸にフラップ付きポケットが加わり収納量がアップされ、フードを大型化し庇を付け他社マウンテンパーカと差別化されます。 Steel Blue60/40生地で生産されたこの時期の製品は、1978年にはNAVYとなってしまうので60/40独特の光沢を放つSteel Blueは貴重です。
製造年代によりYKK,TALONジッパーが混在するモデルでもあります。
その後、ダウンジャケットの65/35生地のSIERRA PARKAとマテリアルが統一されSEROWなどと共にMOUNTAIN PARKAも65/35生地に変更されてしまいます。
SEROW、SIERRA PARKAがTANに対してMOUNTAIN PARKAはCAMEL、明るめのカラーを纏ったMOUNTAIN PARKAの登場です。
1970年代のGORE-TEXなどの透湿性素材の登場と共に、風雪除け程度の性能しか持たないマウンテンパーカの存在意義は薄れ、街着としての活路を見出したものの1980年代中頃の本国アメリカではほぼ絶滅、サラリーマンがコート代わりにマウンテンパーカを着用する無類のマウンテンパーカ好きな日本でのみ定着しました。
1980年代中旬以降、本国カタログからも消えたNORTH FACE MOUNTAIN PARKAでしたが、1984年には日本代理店カタログにライセンス生産のマウンテンパーカが登場、その後ポラニール素材やウールライナー付きのモデルも展開されますが、MADE IN USA製の「本物」のクオリティには遠く及ばないのがライセンス生産品の悲しい実態でした。
この時期、VE−24、VE-23や一部スリーピングバッグもライセンス生産されましたが、これまた誠に残念なクオリティの「模倣品」レベルの製品でした。
1990年代に入りSONYマガジンなどで販売されたのが「Made in the USA」のある意味本物の復刻THE NORTH FACE MOUNTAIN PARKAとなります。
同時にリップストップのダウンベストなども復刻生産、65/35モデルにしか付いていない両胸のフラップポケットをリップストップモデルに移植され、奇異な印象を受けた往年の愛用者も多かったのではないでしょうか。
この復刻マウンテンパーカは両胸のフラップポケットを廃止、初期モデルの縦型ジッパー、何故か背中にNF初の縦型ジッパーを移植され、庇付き大型フードを廃止、ノースフェイス独特のアローバータックも使われず、まるでSIERRA DESIGNSのマウンテンパーカの胸部フラップポケットを無くしたモデルとして販売されました。
フードのドローコード先端にこれまたNF初の皮革コードストッパーが付属しました。この皮革には5つの穴がありますが(真ん中の穴にはコードは通さない)、コードをクロス状に差し込んでいるためコードストッパーとして使うには極不便、差し込み直したのは勿論ですが、SIERRA DESIGNSをコピーするならここはしっかり真似てもらいたい箇所です。
そうは言っても、初期モデルとこうだったら良いな、と思う部分を改良して作られた復刻マウンテンパーカ、30数年を経てみるとこれはある意味THE NORTH FACE NOUNTAIN PARKAの完成形と言えるのではないかと・・・
1976年発売モデルがこれだったらSIERRA DESIGNSと迷わずに購入していたのかもしれません。
そして2022年にCOSTCOで見てしまったTHE NORTH FACE MOUNTAIN PARKAの終焉。
創業者の手を離れ、コングロマリットに吸収された成れの果てと言ったら言い過ぎでしょうか。
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自重の数パーセントしか水分を吸収せず保温性能を保持、縫製も簡単で羽毛スリーピングバッグより安価、メンテナンスも楽だと分かればスタッフバッグの大きさなんてどうでもよい、とアメリカ人は考えるのでしょう。
化学繊維ポーラーガードを5 lbs10oz(約2.552g)封入、トータルウェイト7 lbs4oz(約3.289)1978年に登場したポーラーガード最強のスリーピングバッグとしてKING TUT(ツタンカーメン王)と命名したのは、スリーピングバッグの形をMUMMY(ミイラ)と呼称することから、ポーラガード最強の称号には相応しいネーミングです。
初めてのポーラガードスリーピングバッグ購入は同社製BIG FOOT−5°F (−20°C)でしたが、これでさえ日本でスリーピングバッグに多用されていたダクロンを見慣れた目には弩級の重さ、大きさでしたが、それが王様級となれば超弩級!
最低規格温度は−25°F(−32°C)1981年の 日本国内代理店価格は堂々の110.000円!
ダウンスリーピングバッグのIBEX −15°Fと同社最高峰のNORTH FACE−30°Fの間に位置する、化学繊維最強のスリーピングバッグとして君臨。
1.9ozリップストップナイロンにポーラガードを屋根葺きの様に重ね、コールドスポットを無くし、分厚いオープンフードはV型に縫い目を入れて閉じやすくしています。
厳冬期用の証でもあるジッパー内側には2本のドラフトチューブ、ダウンスリーピングバッグとの差別化はYKKコイルジッパーの採用のみ、当時のエクスペディションバッグのNORTH FACEや厳冬期用IBEXでさえ仕様の無かった襟周りのドローコード(NORTH FACE初のゴム製)付き保温チューブを与えられ、まさにKING TATの称号にふさわしいスペックは心地よい永遠の眠りに誘うでしょう。
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O?−22と同時発売され、早々に市場から消えたO?−22とは違い、フライシートを延長し前室仕様にしたWEST WINDは思いの外長い期間販売が続いた吹き流し型テントです。
ノースフェイス初の曲げ加工を施した3本のテントポールは、スリーブに挿入時にその恩恵を感じる事が出来ます。
少しでも軽量化を進めるため、ジッパーは信頼のYKKから軽量のTALONへ変更。
テント最後部にあるメッシュ時窓の開閉もジッパーでは無くベルクロになりました。
いちばん長いポールが作るキャノピー最上部はヘッドクリアランスも良好。
テント前後をペグダウンが必要なWESTWINDは、自立するBULLFROGテントの方が設営し易いものの、BULLFROGよりも居住空間を有効に使えるのではないでしょうか。
久しぶりのコールドウェザーキャンプは予期せぬ雪をもたらし、XCの板をバックに括り付け、スノーキャンプを楽しんでいた若かりし青春時代を思い出させてくれました。
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2人用、4本ポール=VE-24は1978年SPRING/SUMMERカタログで登場、21世紀になっても改良を重ね販売が続いているロングセラーテントです。
発売後、これ程長く販売が続いたノースフェイスブランドのテントは無いので、基本設計の確かさが証明されたと言う事でしょう。 前室が付きVE-25になってはいますが、その前室を形作るアーチポールが1本増えたのでVE-24→VE-25に名称変更され、本体の基本構造はそのままに上部のベンチレーションの廃止、後部出入口の設置、フライシートの改良を経て現在でも入手可能なモデルですが、一番のお気に入りはやはり創業当時のVE-24一択です。
特徴的な後部ベンチレーション、入り口上部をカバーする庇を2本のポールで形成するフライシート、本体をすっぽりと被うフライシートは断熱性能を高め、テントとボトムをジョイント(縫い付け)すると形作られるカテナリーカットは、本体と地面の接地面積を大幅に軽減し、フライシートとの相乗効果は抜群、本体への雨水の侵入を妨げます。
同じ長さの4本ポールで設営も簡単、断熱性能も高く、発売当時はバックパッカーも使っていたほどアメリカ製テントにも関わらず雨にも強いテントです。
VE-24からVE-25になる過渡期にフロア面積を大きくした為に、フライシートとテント本体が干渉してしまう構造上の問題を解消すべくスペーサーが取り付けられました。
この面積拡大はカタログでは発表されず、tanカラーのフライシート、スペーサーを取り付けるドットボタンがテント本体サイドに付いていない事で見分ける事が出来ます。
降雪にも強く、暴風雨の時も安心して身を委ねられるVE-24。
ノースフェイスのジオデシックテントを語る時に忘れてはならない優秀なテントと言えるでしょう。
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防水ウレタンコーティングの経年劣化は避けて通れないアウトドア製品の宿命・・・
大切にしていた1970〜80年代テントの持ち出しは、玉手箱を開ける心境です。
久しぶりの御開帳はジオデシックテントの祖 THE NORTH FACE oval inTENTion。
ポールスリーブ前の金属リングに、3種類の長さの違う氷付着防止加工された7075アルミニュウムポールを通すのは相変わらず時間を要します。
5体ある oval inTENTionの中でも状態の良いのををセレクトしましたが、スタッフバッグから引き出すまで3色のバリエーションのあるどれなのか、全く記憶が無いほど前回張った時から時が経ってしまっているのが原因です。
立ちあげてみれば拍子抜けするほど良い状態、昔のノースフェイステントを知らない方々からは悪評の銀杏臭やべとつきも無く往年の美しい姿に見惚れます。
その姿は未だ老いを感じさせない吉永小百合さんを見ているかの様です。
ユーズドで購入された方は気付かないかもしれませんが、この oval inTENTionのポールエンドに付いている黒いプラスチックパーツは接着が甘いため、外れてしまい残っていないことが多いのですが、このポールを挿入するスリーブの中に残っている場合がありますので、一度確認してみる事をお勧めします。
ジオデシックテントの黎明期に発売された oval inTENTionですので、ノースフェイスジオデシックテントの特徴である、フライシートがテント本体を全て被うタイプではありません。本体ボトムから防水生地サイドウォールの立ち上げ部分を下部までフライシートが被わないので、今の基準で言えばスリーシーズンテントに分類されるのでしょう。
テント内部に朝日が差し込み、ジオデシック模様を浮かび上がらせたテント内で目覚める幸福感は、このテントオーナーのみの特権です。
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最小の材料で最大の空間を創造するバックミンスターフラー理論を応用して作られた、THE NORTH FACEのジオデシックテントはovalinTENTionより始まりました。
風雨に強いジオデシック構造の優位性を体感出来るのは、エクスペディションなどのより過酷な状況下での使用ですが、一般人でもその恩恵を感じられるのはスノーキャンプと言えるでしょう。
雪の加重、強風から身を守ってくれる丈夫なテントは、ストレスを感じない本体、フライシートの色とのsynergy効果と相まって快適な空間をもたらしてくれます。
そんなジオデシックテントが似合うロケーションは雪上でより美しく映えると言うものです。
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カルフォルニア州Berkeleyにあった SIERRA DESIGNS のリテールストアで購入した CANVAS TOTE BAG は、 L.L.Bean のトートバッグよりもカラフルで都会的なテイストを纏った佇まいと、$1=250円の時代でも何とか購入できた一品でした。
シリーズの中で価格の安い小型のトートバッグは、専らホワイトガソリン運搬に使用され使用感漂う佇まいも味わい深く、経年をも楽しめるGOODSと言えるでしょう。
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1980年代初頭、アメリカで購入したALPINE DESIGNS EIGER PACKはナイロンボディにアルミステーを配し、良質なレザー多用で40年以上経った現在、程よく熟成され新旧融合したまさに温故知新的バックパックの代表と言えるでしょう。
ヘビーデューティーな製品として多数の製品が出回りましたが、40年以上を経て分かるのは石油由来製品の経年劣化の酷さです。
特にバックパックに使用されるストラップホルダーの信頼性について、レザーに優るものはありません。
アメリカ製レザーは食用の副産物でありながらも、圧倒的な数量故の優位さと皮革製造文化をベースに良質な皮革が安価で入手出来る環境が羨ましく感じる素材です。
ショルダーストラップの保護材がフエルトなので、化学素材の重量軽減パットの優位性は否めませんが、石油由来の製品が溢れる昨今に抗う、いや寧ろ味わい深い温故知新的バックパックです。
ナイロンの防水ウレタンは経年劣化で剥がれ、ナイロン単体になっているのも皮革パーツとのマッチング良くエージング感を漂わせているのでしょう。
長年使用していない石油由来パーツが変色し、柔軟性を失い製品としての性能を失っていく過程を見つめながら、本当のヘビーデューティーな素材とは何かの答えを雄弁に語っています。
参考
プラスチック素材ホルダーが朽ち果て、縫い目だけが残るMARMOT MOUNTAIN WORKSのバックパック
アルミフレームに良質な皮革製ホルダーを装着したNORTH FACE BACK MAGIC
腰の動きを妨げないデュポン製ザイテルは経年劣化を感じさせない流石な材質。
THE NORTH FACE ダッフルバッグの持ち手は手に優しい天然皮革。
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着用していた衣類を枕替わりにしていたのは1980年初頭・・・その後いくつかのキャンプ用枕をお試ししたものの、なかなかマッチした枕に出会うこと叶わず、日常使いの枕を持ち歩く今日この頃。
そんな紆余曲折したキャンプ用枕、収納してかわいいデザインだったのがTHERM-A-REST DELUXE PILLOW。
寝心地は至って普通ながら、枕と一体となった収納袋に詰め物をすることで高さが変えられるのがポイントでしょう。
THERM-A-REST製、MADE IN USAなのが購入動機だったのだと思います。
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アメリカ、日本、フランス、中国、イギリス、ソ連人で構成された南極大陸横断国際犬ぞり隊が1989年〜220日をかけて南極大陸横断6000キロのゴールは1990年3月でした。
過酷な自然状況下で着用されたのはThe North FaceのGORE-TEX製アノラック、そのミッドレイヤーとしてNorth Face初のアウターと連結、換気調整のできるアンダーアームベンチレーションを備えたAntarctic Fleece Jacketです。
ダブルフェイスのポーラープラスフリースジャケットは、裏地に暴風性能が高いSpace Glow Nylonで補強されー40°にも耐えられる仕様、襟の立ち上がりの大きいデザインからも市販品とは一線を画す性能が読み取れるでしょう。
その遠征の成功記念として発売されたのは1990年のカタログで分かります。
1990年に訪れたのは、LAXより南下し強い日差しに眩く照らされた新しい商業施設サウスコーストプラザ内にオープンしたThe North Faceショップ。
The North Faceは1990年のカタログより街着のバリエーションを増やし、複合施設に出店するなどアウトドア御用達のイメージからの脱却を図っており、綺麗なサウスコーストプラザに出店していたのは多少の違和感と共に驚いたものでした。
強い日差しに照らされた外とは違いエアコンの効いた店の中に、極寒地仕様の製品が並んで販売されていたのもビックリしましたが、夏にダブルフェイスの分厚いフリースジャケットを購入した自分にも驚きです。
質実剛健な極地仕様ながらEmerald、Fuchsia、Purpleの3色を用意したところに、コングロマリット傘下に入ったThe North Faceの歩む道が示されていたのかも知れません。
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OVALINTENTION→VE-24→NORTH STAR→とバックパックに収まるジオデシック構造の山岳用テントを世に送り出したNorth Faceがベースキャンプ用テントとして開発したのが、2M DOMEとこのEXPEDITION BASE CAMP TENTです。
カタログに掲載されたのは1、2シーズンほど、その後カタログから消えて若干の仕様変更はあるものの、米軍ミリタリーテントとして採用され大量生産されるのは、山岳テントとは比較にならない消耗度と需要がある軍需品で利益が出るからでしょう。 同じ規格でEUREKA社でも生産されているのは、消耗度も激しい軍用品である事を物語っています。
2M DOMEと同じ黒色ダッフルバッグにテント本体、フライシート、テントポール、アルミ製ペグ、それぞれがスタッフバッグに入り収納されています。
The North Faceが信頼し採用し続けたEASTONE 7075 アルミ製テントポールを6本で本体を形成、別にフライシート用に3本のポールを使い、フライシートを形成しテント本体に接合するのが今までのテントと大きく違うところでしょう。
テント本体とフライシートの接触を防ぐスポンジ状「スペーサー」は前回の使用から16年を経て、儚い粉状になり霧散。
フライシートと本体の空間を調節しやすいため、スペーサー霧散もさほど気になりません。
入口とは別にテント後部に出入口、円形大型ベンチレーターを設置、天井部にもメッシュ付きベルクロ開閉式ベンチレーターを設け結露対策、換気対策は十分。
メッシュポケットとは別に天井部にメッシ製シートが張られ、収納も怠ってはいません。
モーニンググローリー、ノーススターと大型テントに採用された床中央に設置されたクックホールは、雪原や氷上でのクッキングに対応。
テント本体とフラーシートとの空間の大きさは、フライシートと言うテントの下にテントを置いたと言う表現でご理解頂けるでしょうか。 同じ6本ポールのNorth Star Tentに出入口を増設し、フライシートを堅牢にした構造はあらゆる気候に対応しやすい仕様と言える一方、North Star Tentが山岳用テントとして完成されていた証明です。
レクリエーション用品のテントやスリーピングバッグ、Gore-Tex衣料など、あらゆるアウトドア製品は全てミリタリー用に転用され、使われる場面は明暗表裏一体、寧ろ大量生産、大量消費される軍需製品はアウトドア企業に大きな利益をもたらす製品であることを忘れてはいけません。