Marmot Mountain Works 究極のオールウェザーパーカー。マーモット・マウンテンワークス
究極のパーカーとして以前掲載した『シナジー・ワークス(SYNERGY WORKS)』と双璧のパーカーがこの『マーモット・マウンテンワークス(Marmot Mountain Works)』の「オールウェザーパーカー」です。
1970年代後半にはカタログに掲載され、販売されていたのには驚かずにはいられません。
わきの下の“ベンチレーション”、裾部から風雨の進入を防ぐ“パウダースカート”は高品質のゴムとボタンで構成され、ドローコード頼りの他社製品とは一線を画します。
更に驚くのは立体裁断されたフードと袖の形状です。
フードは被ったままでも顔の左右の動きに連動し、視界を妨げません。
Y字に取り付けられた袖は手を上に伸ばしても攣れて短くなる事なく、スムーズに腕の動きに追従します。
ジッパーを顎元まで閉めた状態でも小物の出し入れが出来る、ベルクロで開閉する胸元の隠しポケットも便利で斬新でした。
素材は勿論「GORE-TEX」。インナーには吸湿速乾性に優れた素材を使用(後にドライクライム)。
アウター生地には起毛感のあるナイロンを使用し、山用品のやぼったい雨具の領域から脱した都会でも着る事の出来るデザイン、素材共に優れたパーカーで、勿論MADE IN USA!
写真の製品は1983年頃のマーモット2匹のマークからシンプルなロゴに代わった時のものですが、マーモットの描かれたマーモットマウンテンワークスタグの時代にマーモットの名品が生み出されているのを知っている世代には、このシンプルなタグには違和感を覚えてしまいます。
その後、「GOREーTEX」の製造では定評のあった香港製になり、中国製に移行していきますが、「オールウェザーパーカー」を看取るべく購入した3着目の最終型、1990年代の「オールウェザーパーカー」に往年のデザイン、機能は無く、時代の移ろいと共に創業時の精神まで消えてしまったのが残念でなりません。
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