究極のフードデザイン。アーリーウィンタース「ゴアテックス・ロストワールド・パーカ」 The Lost World Parka Early Winters
Gore-Tex(ゴアテックス)のParka(パーカ)やTent(テント)を世界に先駆けて世に送り出したEarly Winters(アーリー・ウィンタース)。特筆すべきは発売当初より完成されたパーカのデザイン、多くのアウトドアブランドが模倣したと言っても過言ではありません。
身体の熱量の40%をヒートロスさせると言う頭部のデザインは重要、視界を妨げず風雨の憂鬱から解放するフードデザインはパーカに対する本気度が分かる個所でもあります。通常はドローコード1本で完成させるところを、フードインナー前頭部を密着させる為に更にもう1本のドローコードを採用したセンスは秀逸です。
いかにも雨具といった製品が大多数だった時代、マウンテンパーカ仕様の胸のフラップポケット、ハンドウオーマー付きフラッポケットはアウトドアだけでなくEarly Wintersのカタログ文でも「Deluxe Parka」と記載される完成されデザイン&仕様、それが1981年カタログで知ったこのLost World Parka でした。
特徴あるEarly Wintersマークを刻印したドットボタンは天地が揃った状態で取り付けられ、ボタンの刻印の上下などに無頓着だった他ブランドと一線を画す品質管理が出来ていた証しと、言えます。
憧れだったアンダーアームベンチレーション、エラスティックゴム入りパウダースカート、究極と言うべき完成されたフードデザインと構造、 2レイヤーGore-Texにシームテープ、ライトウエイトのライニング等々、止水ジッパーなど存在しないGore-Tex黎明期に考えうる基本的な性能を形にした功績はアウトドア製品を語る上で忘れてはならないブランドと言えるでしょう。
数あるEarly Wintersのパーカの最高峰に君臨したLost World parka。1981年 US価格 $149.95. Forest Green, Impala, Cobalt Blue, Camouflageの4色でした。
この記事に対するコメント
フードのデザインは仰る様に群を抜いていますね。
ただ、袖口の幅がちょっと気になりました。いくら下に着るといっても、ここまで広くなくても、と感じます。
当時、Early Wintersを使用していた方とはなかなか出合えませんので、着用感など聞くとう嬉しくなります。
実用+思い入れのあるこの頃の製品の良さはあの時代を過ごした者にしか分からないと思います。