モノシリ沼

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日本の難民キャンパーの救世主。モス パラウィング MOSS PARAWING

GEMテーマ:アート・デザイン
モノシリ沼 555nat.com 1970-80sアウトドア温故知新 1980s 日本の難民キャンパーの救世主。モス パラウィング MOSS PARAWIING (1)

 価格も高く、品数も少なかったキャンプ黎明期の1970〜80年代、現在の様にキャンプ専用品を揃えて出掛けるスタイルは少数派でした。

 家庭にある物で代用など当たり前、布団を持ち込む強者がいる中で家庭用洗剤を川で使用するなど朝飯前(今も見かけますが)の時代、タープと言えば色も鮮やかな工事用ターポリンをチープなナイロン紐を多用し設営するなど、今思えばキャンプスタイルを遊ぶ心の余裕の無い時代だったのかも知れません。

 1990年代でさえR.E.I.からマーケットリサーチに来た福社長たちとキャンプミーティングへと出掛けた際に周りのキャンパーを見た福社長いわく「日本人のキャンプスタイルは避難民みたいですね」の言葉に象徴されていたかも知れません。

 テントスペースには木製テーブルやベンチ、チャコール用グリルなど必要最低限な設備が整っているアメリカのキャンプ場から見ればテーブル、イスも全て運び込まなければならない日本人キャンパーはどうしても品数が多くなり乱雑さが否めないのは確かでした。

 そんな黎明期に革新的なタープや楽しげなテントを商品化していたのがモス MOSS。

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 以前にも何度か書きましたが、日本にMOSS製品の楽しさを伝道したのが田渕義雄氏でした。

 田渕氏から寄贈されたカタログからMail OrderしたMOSS製品第一号がこのパラウィング PARA WING 19フィート。優雅な曲線はキャンプサイトを艶やかに演出、キャンパーを難民スタイルから解放したと言えるでしょう。
 
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 使えれば形や色など気にしていなかった日本国内アウトドアメーカーがプラスアルファの製品開発にシフトする切っ掛けを作った功績は大きいと思います。

 この時代のPARA WINGはテント素材として多用されていたTANカラーの1.9 オンス・リップストップナイロンにブラックトリム。テントもバーガンディ×タンで自然の中で違和感の無いカラーを採用しており、1990年代にテントボトムやトリムが明るいREDに変更されたのは少々残念でした。

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 ポールは鉄製の2本ジョイント仕様、風が強いとしなりポール収納時に曲がりの修正が必要でしたが、“剛”のアルミ製と違い、“柔”のしなやかさがありました。

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 1.9 オンス・リップストップは張り綱を強くし過ぎると生地が伸びるため、PARAWINGの命である優美な曲線を演出する天井部が直線になってしまうのが御愛嬌。

 MOSSマークもプリントだった為、高温多湿の日本ではプリント劣化が早く設置回数が増えるのと相まって次第に薄くなりMOSSブランド消滅を予言していたかの様に消えました。

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 2013年、東京駅周辺のビルに「船の帆をイメージ」した構造物の完成をニュースが伝えていましたが、新築ビル工事の足場に設置された落下防護柵に見えてしまうのは自分だけでしょうか?

 あまりにも貧相なデザインがニュースになってしまう日本、今も健在なMOSS INC.にデザインしてもらえば日本を覆う閉塞感からの解放の一助になったであろうに残念でなりません。

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この記事に対するコメント

ボースカウト出身の正太郎少年はフライシートを屋根代わりに利用する方法は学んでいましたが、こんなに軽い素材とデザインは正に眼から鱗でした。あの頃は帆布に防水をしたもので濡れると重かった憶えがあります。
このシート1枚で居間が出来てしまうんですから大したものです。
正太郎 | 2013/10/07 11:57 AM
正太郎さん、コメントありがとうございます。
ボーイスカウト、ガールスカウト共に子供の良い経験になると思います。
我が家の娘も所属させれば良かったと今更ながら思います。
当時、ボーイスカウトの子どもたちと同じキャンプ場で一緒になり、JANSPORT TRAILDOMEをUFOみたいだと遊びに来ていた事を思い出します。
彼等はコットンの三角テントの周りに溝を掘っていましたので、バスタブ型のテントが新鮮だった様子でした。
synergy works | 2013/10/07 9:15 PM
ポール2本を立てて対角線をしっかり出して屋根部分に弛みを出さないよに張らないと雨漏りの原因なったり、業の必要なテントでした。勿論、今では自然破壊と言われるような溝堀りもしてました(汗)
正太郎 | 2013/10/08 8:59 AM
正太郎さん、こんにちは。
1970年代後半、バスタブ構造のJANSPORT TRAILDOMEを張った時に知人がテント周りに溝を掘りだしたので驚きました。
ボーイスカウト出身では無いのに、当時の知識では常識だったのだと思います。
道具も進化しスタイルも変わって行くのが世の常なのでしょうが、スピリットは大切だと思います。
synergy works | 2013/10/09 1:41 PM
成る程。身体は衰えても精神は・・・。でしょうか。ボーイスカウトは第一次大戦後に英国陸軍の軍曹が予備役的に創設した団体ですから、比較的縦社会でした。お陰で未だに薪結びとか、舫結びとか役に立っています(笑)
当時の手引書にはテントの屋根部分の真下に溝を掘るように記述されていたのでしょう。
70年代後半の正太郎少年はTRAILWEDGEを使っていました。テントの壁面と床面が縫い合わせられているなんて文明開化でしたからね!比較的床面が高い位置まで立ち上がっていたテントでしたのでカリフォルニア産のテントにしては雨にも強かった記憶があります。
正太郎 | 2013/10/09 2:55 PM
正太郎さん、コメントありがとうございます。
ロープワークは「本物度」が分かるバロメーターですよね。
一度覚えたと思っても、実戦で使い込み身に付いていないと忘れてしまいます。
キングオブノット・・・・舫結びだけは指が覚えていますが、日常的に使っていないと結局は身に付いておらず実戦で思い出せず似非だったと気付くのは勉強と同じなんですね。

JanSport TRAILWEDGE、サイトで遭遇したことがありませんでしたがシンプルでまさにバックパッカー的良いテントだと思います。
JanSportのテントは縫い目が無いバスタブ構造のボトムとフライシートが重なり比較的雨にも強かったです。              A-16等に見られる雨の事をさほど考えていない西海岸ブランドのテントとしては良い仕事をしていたと思います。
JanSportのテントはTRAIL DDOMEとISO DOMEしか使用した事がありませんでしたが、TRAILWEDGEの空間に一度身を潜めてみたかったです。
synergy works | 2013/10/10 7:59 AM
テントの有効人数は当てにならないものですが、TRAILWEDGEは2人用としては十二分な広さでした。私は小柄な方なので2人半でした。
この後、NORTHFACEのWESTWINDを手に入れるまでよく働いてくれました。
正太郎 | 2013/10/10 1:04 PM
正太郎さん、コメントありがとうございます。
テントの有効人数・・・・・日本製は40センチだった記憶がありますが、現在はどうなのでしょう?
道具に対する思想が違うので何とも言えませんが、アメリカ製テントは2人+荷物、または3人と図で分かりやすかったです。
言葉が分からなくても見やすい標識や誰でも使いやすい道具のアメリカに対して、使いこなすのを要求する日本の道具、羽田空港への醜く難解な標識ばかりの日本。
都内の首都高はもはやカーナビ無しには目的地へは行けません。
アメリカ製品への憧れは必需だったと思います。
synergy works | 2013/10/11 6:27 PM
成る程と思わせるのは道路標識の分り易さですね。
東西は偶数で南北は奇数の道路番号は、5号線の北行きを何番出口で降りれば云々と、最低限度の読み書きが出来れば。。。フロアーの形はスクエアであるものだと信じていましたから六角形のテントには違和感がありましたね(笑)
2日続けての日本晴れ。去年から懸案であった寝袋の選択でもやればよかったと後悔中の連休中日です。
正太郎 | 2013/10/13 11:45 AM
正太郎さん、スリーピングバッグの洗濯、ダウン製品の洗濯の季節がやってきますね。
以前は手洗いでしたので翌日の筋肉痛に悩まされましたが、ダウジャケットは洗濯機でお気軽路線へ変更しました。

連休はどこもかしこも混雑して出掛ける気力が萎えます。
本日は恩師のご令嬢も演奏するオーケストラに招待され開演一時間前に会場に到着したもののパーキングが満車!周辺も満車で演奏会に間に合わないという大失態(>_<)。
世の中、予期せぬ出来事が多すぎます。
synergy works | 2013/10/13 5:54 PM
あちゃー!洗濯を誤変換していました。

私も人生は想定外の連続とは知ってはいるのですが、未だに理解出来ていないようです。Expect the unexpectedとは云うものの、何年経っても失敗の連続です。
今日も全国的に晴れそうです。Have a nice day.
正太炉 | 2013/10/14 8:27 AM
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