モノシリ沼

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ゴアテックスパーカの源流 EARLY WINTERS社Gore-Tex Parka

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 1970s Goretex Parka Earlywinters モノシリ沼 555nat.com

EARLY WINTERSはシアトルで創業しユニークな製品で夢を与えてくれたブランドです。 創業者のBill Nicolaiが大のクジラ好きな為、捕鯨国の日本商社と代理店契約を結ばなかったと伝承されていましたが、極東の若者のカタログ請求には快く対応してくれました。

1980年初頭のカタログは今でも通用する商品構成で古さを感じさせないどころか似たような製品が乱立する現在では新鮮にさえ感じてしまうほどです。Gore-Tex素材をいち早く採用し、TentやParkaを世に送り出した功績は忘れてはならないでしょう。

1970年代にデザインされ発売当初は「Gore-Tex Parka」のシンプルすぎる製品名でしたが、改良を加えられThe Lost World Parka」の名称で完結。第一世代の3レイヤーGore-Tex素材は「通気性」があり、縫い目のシームテープも開発されていなかった黎明期。縫い目に目止めは必須でした。EARLY WINTERS製のGore-Tex製品には必ず「シームシラー」が附属し、縫い目に綺麗に貼付する様に注射状の容器も付いていました。

アメリカ製品のGore-Tex Parkaに強烈に魅かれたのはアーム下部に付いたジッパーで開閉する「アンダーアーム・ベンチレーター」です。蒸れ放題のビニールやゴム引き、ちょっと高価なところでハイパロン、雨具というより「合羽(カッパ)」だった日本でこのベンチレーターはアメリカそのもので憧れした。

当初の「通気性」から「透湿性」へと進化?し、シームテープで防水目止めした製品にGore-Texゴールドタグをつけシームテープ処理していない製品との差別化を図った第二世代。完璧な水の侵入を防ぐ目的でGore-Tex社(日本では潤工社、その後Gore-Texジャパン)の耐雨テストに合格しないと製品化出来ない厳しいルールを製造メーカーに課した為、どのブランドの製品も色合い以外は基本的に似たり寄ったりになってしまったのは周知の通りです。

初期のParkaは雨の侵入は考慮せず止水ジッパーも存在しない時代、ベンチレーター開放時に風で広がり過ぎを防ぐループが取り付けられていました。アメリカ的な逆三角形フラップ付きのポケットが2か所、立体的なフードは庇状になり視界を妨げにくいデザイン、レインパーカよりも用途の広い「オールウェザーパーカ」の原点となる製品です。シンプルながらストームスカートも装備し要所を押さえた仕様は未知数のGore-Tex製品開発に社運をかけた創業者たちの情熱が今なお伝わってくるようです。


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