モノシリ沼

555Outdoors LAB.
〜モノシリ沼とはモノにハマるとぬけられない?困った沼。そんな沼人たちの1970年代〜80年代 Made in U.S.A. アウトドア用品の温故知新ブログです〜
<< December 2017 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
<< 魂のフォールディングナイフVS実用的なアーミーナイフ | main | JanSport 心も温まるWINTER EAGLE VEST >>

都市伝説!? SIERRA DESIGNS 60/40 PARKA

シェラ・マウンテンパーカ
バックポケット
刻印なしドットボタン
コードストッパー
破損ポケットナイロンループ

1979年購入のSIERRA DESIGNS社製『60/40 MOUNTAIN PARKA』。未だに日本国内でのみ販売が続けられてる長寿命のマウンテンパーカは、アウトドアファンなら一度は袖を通した事があることでしょう。

1979年代、マウンテンパーカと言えばこの「シェラデザイン」でしたが、生地の感触が冷たく“65/35”の他社製マウンテンパーカとどちらを購入するか迷ったものです。購入の決定的なポイントは背中右側に縦についたジッパーでした。YKK社ジッパー使用を売りにしていながら、背中のジッパーはIDEAL社製を使うなどアバウトなところもおおらかな古き良きアメリカ製です。

鞄など持たない学生時代、いくつもついたポケットはとても便利でした。それに加え背中に付いたポケットは使う機会はまったく無かったものの、寒い時に新聞紙を入れると暖かくなる機能(だと宣伝されていた)とそれが特別なデザインに感じられ購入。下にダウンベストやオイルドセーターを着る為に大きめのサイズを買うべきとされていたものです。

タン×ネービー、ネービー×タン等の配色のコントラストが美しく、どちらのカラーを選ぶのかも頭痛の種でした。この頃のシェラデザイン製品はドットボタンに刻印は無くシンプルな印象。ジッパーもビスロン、シングルでしたが、トグルを引きやすいナイロンループが付いていたのも見逃せない魅力の一つでした。小さめのフードデザイン、コードストッパーは上質の皮なのもトラッドファンにも受け入れられた要因です。

60/40の生地説明は今更必要が無いでしょうが、未だに雨の時にはコットンが膨らみナイロンとの隙間を埋める事で防水性能もあるかの如く紹介されていますが、実際は霧雨程度の時に多少水の染み込む時間が延びる程度です。ノースフェイス社製品と比較すると随所にバックパッカー向けのライトユースな印象があるシェラデザイン社、このパーカもポケットの力の加わる箇所にバータックが無く糸がほつれてしまう等の問題がありました。

しかし、発売から数十年経った今分かるのは65/35の製品は擦り切れ穴が開くのに対して60/40はそれほど傷んでいない事実。原付運転中に店頭した際、摩擦で溶けたナイロン部と残ったコットン部(写真参照)を見るとまさにヘビーディユーティな素材である事は証明されました。

1980年代中頃、使い道のはっきりしないマウンテンパーカは本国アメリカで早々に販売終了。アメリカE-BAY等でもあまり出品が無いのは本国ではあまり人気が無かったのかと感じます。

バークレーのリテイルストアも工場も無い今、その製品がマストアイテムの様なキャッチコピーで都市伝説のように語り継がれ、延々と製造販売が続けられている不思議。

現在の製品にポケット部バータックが施された事は評価しますが、チープなフードコード、質の落ちた皮製ストッパー、妙に大きく光沢のある60/40のタグ、サイズを小さくしてオリジナルとは最早呼べない「日本向け」シェラデザイン 60/40マウンテンパーカはその他昔の名品「復刻版」が出る度に懐かしさと共に悲しさを感じてしまいます。

ORIGINALでは無くなった、“似て非なるもの”、と言ったら言い過ぎでしょうか。
にほんブログ村 アウトドアブログ アウトドア用品へ 555nat.com 555nat.comオンラインショップ白猫屋
Sierra Designs | permalink | comments(9) | trackbacks(0) | pookmark |

この記事に対するコメント

ぼくのは17〜8年前に買ったものです。
MADE IN U.S.A.とか書いてあるから、オリジナルとほとんど同じかと思っていたのですが、確かにチープなフードコード、質の落ちた皮製ストッパー.....でした。
背中のジッパーもYKKです。。。
オリジナルはこういうデザインだったのですね!!!
かえる | 2008/11/26 9:13 PM
かえるさん、ご無沙汰しております。
偏り系のブログ訊ねて頂き恐縮です。

17,8年前だと1991年頃ですよね。
その頃はまだバークレーの海岸近くにsierra designsはありました。
リテイルストアだったので1階に小さな縫製工場はあったものの、他の場所で製造していたと思います。
日本の代理店から製造不良で返品され、修理後にこの店先でセール価格で販売しているのを見たのはその頃だったと思います。
背中のジッパーはYKKが大多数でしたよ。

synergyworks | 2008/11/27 7:19 AM
はじめまして
時々拝見させていただいてます

私は18年程前に初期の製品(ドットに刻印なし、首裏のタグなし)をデッドストックで購入しました。
記事を拝見して久々に引っ張り出して見たところ
背中のジッパーは確かにYKKでした。
さらに、大倉スポーツ末期のモデルと比べてみたのですが
ストッパーの皮やコードの質は仰るとおり
さらに生地も昔の方が細かくしなやかな感じですね
ジッパーの務歯も昔の方が一回り大きかったです
それと、ポケットや袖の取り付け部に縫製者のサインを書いた紙片が縫いつけられていたのを思い出しました。
昔の方がプライドを持って作られていたのだなと感動したのを覚えています。

余談ですが、最近同じ店でダウンシェラジャケットの新品(復刻でなく、スタック大倉のタグあり)を購入しました。
こっちのジッパーはIDEAL製でした




どんこ | 2008/12/28 2:17 AM
どんこさん、コメント頂き恐縮です。
ロングセラー?の宿命なのか、オリジナル通りに作られないのは生産工場が変わり、会社の保有者が転々と変わる事と無関係では無いと思います。
未だに変わらずに作られている製品もありますが、ブランド所有者が代わっても創業者の意志を引き継ぎ、少なくとも同じ工場で、同じ機械で製造が続けられている製品こそ「ORIGINAL」であり続ける事が出来るのだと思います。
他の製品の様にあの頃に消えていれば「伝説」でいられたのに、とも思います。
昔もパーツは日本人が考える程、厳格に決まっていた訳では無いようですが、「昔のまま」を宣伝文句に使うなら忠実に「再現」してほしいものです。
どんこさんが書かれている「ポケットや袖の取り付け部に縫製者のサインを書いた紙片が縫いつけられていた」を読んで当時を思い出しました。
SierraDesignsのパーカに縫い付けられていたのかは思い出せませんでしたが、ダウン製品には必ずありました。
Mamot Mountain Worksならタグの下に、North Faceならバッフルの縫い目に縫製者の名前が紙タグ(白、ピンク等)で縫い付けられていました。
今も変わらないと思いますが、縫製者ってたいがい近所のおばさんやパートの方々が多いのですが、何故このデザインなのか、ここの補強は何故必要なのか、を理解して作ってもらえないと創業者の希望通りの製品は完成されません。
ここに現代のOEM式の縫製工場の限界があるのかもしれませんね。
昔アウトドアの工場に居ましたが、GORE−TEXの企画は厳しくても、縫製工場でどの位その基準を守った製品作りがなされているかは、まさに今問題の企業ポリシーを信じるほかありません。
縫い目の裏側に防水の為に貼るシームテープもコンプレッサーが温まらないうちに作動させれば基準通りに接着剤も溶けず水の浸入を許してしまします(特に朝一番の製品)。
納期が間に合わなければ、シームテープの走行速度を上げてどんどん・・・・・といった事が起きます。
穴が開くことが使用者の命に関わる事もあるといった認識で作って欲しいのですが、ミシン針で穴を開けてると不良品になってしまい申告するのを躊躇ってしまうものです。
製造責任者の名前を縫い付ける、表示するのは最後までプライドを持った製品作りに必要な事なんですね。
アナログな事かも知れませんが、現代人が忘れてしまった原点を思い出す時なのかも知れません。
synergyworks | 2008/12/28 12:12 PM
はじめまして、確かにオリジナルは尊重されるべきものだとは感じますノスタルジーを含めて。しかし割と斜めに物を見るものでして思うところが有ります。シェラデザインズあたりが世に出てきた頃はバックパッキング連中の写真見てもまず白人、さらに時代を遡れば有色人種がアウトドアを愉しむ余地などなかったはずなので、昔のガーメントのサイジングは小柄な東洋系にはあってないと思います。バブアーのビデルが日本でなぜ人気があるのか?と同じ理由です。つまり方幅と着丈のバランスを修正しないオリジナルはあきらかに丈がながすぎるのではないでしょうか?というのがモディファイされたものに対する意見です。
はまじ | 2012/02/10 9:06 PM
はまじさん、お立ち寄り頂きありがとうございます。
Sierra Designsのマウンテンパーカですが、アメリカ国内販売終了が早かったため、当時のままの「型紙」で裁断されている様でサイズは殆ど当時のままみたいです。
アメリカでは基準サイズが何度か見直され1970年代と比べると2サイズ程度大型化していますので、日本人の体型変化を考えると当時のサイズは今の日本人でも十分適応出来るのではないかと思います。
元々のMountain Parkaの仕様は保温性の確保ですので、多少丈が長いのはメリットかもしれませんが、ポケット位置が低過ぎで使いにくいさは感じた事があります。
とは言え現在はファッションアイテムですのではまじさんの様に感じる方もいらっしゃると思います。
サイズと言えば靴など欧米人の足形、靴幅は欧米人基準のミディアムのまま輸入され足を靴に合わせる理不尽さはジャケットの比では無い様に感じます。
synergy works | 2012/02/14 9:32 AM
私は登山を趣味にしていますが、確かにシェラのマウンパは登山では重いし、完全防水ではないし、濡れたら乾きにくいし、全く使い道がないウェアですよね。

私は山へはゴアテックスハードシェルとナイロンのソフトシェルの2枚を持って行き、大抵はナイロンのソフトシェルで山を登っています。
いしい | 2014/01/24 5:11 PM
いしいさま。お立ち寄りいただきありがとうございます。登山をおやりになっていらっしゃるとのことで、60/40パーカの使い勝手の悪さはご察しいたします。

われわれモノシリ沼住人が愛する1970年代の60/40パーカはバックパッキングのマストアイテムでしたから、マウンテンニアリング(登山)の道具としてかなり厳しいと思われます。

登山にはやはり、いしいさんのようにゴアギアの選択が賢いと思います。

お持ちのマンパが街着で活躍することをお祈りします。
skihut | 2014/01/29 6:33 PM
モノシリ沼さまのこのサイト発見してから、食い入るように拝見しております。興味深い内容に常々感謝しております。

さて、自分にとってこのシェラデザイン60/40パーカーは37年着用し、購入5着を数えるに至ったキャンプに必須の道具です。生地の風合いは変わり、質が低下し続けたことはまさにその通りと思いますし、山へ行く道具としては暴風、防水、重量の点で最新素材のジャケットが優先し、合理主義のアメリカではすたれていった傾向は全くその通りだと思っております。

しかし、焚火をするためにキャンプに行く小職にとっては防寒対策のためのジャケットとして極めて有意義なのです。ポケットが多数あり、小物を入れられ、火の粉に強い!裏地には火の粉の焼け焦げが多数ありますが、外側にはそれがわかりません。

80年に購入した緑はバイクの転倒で穴が開きましたが、サカイヤスポーツで継ぎ当てし完璧です。その後のものもベルクロの縫いがはずれサカイヤで現在修理中です。
いまだに?と指摘されるかもしれませんが、自分にとって永遠のパーカーなのです。

ただ、現在の製品は、生地はmade in USA、アメリカで生産とありますが、前述のとおり品質が明確に低下しております。ノースフェイスが80年代から中国で作り始めたころ、アメリカ製よりもむしろ縫製がよかった印象があります。小職はUS製にこだわっているのではなく、オリジナルといわれる時代の「良い製品」にこだわって欲しいと願っております。たわごとですが、、、、失礼いたしました。
minigazi | 2017/12/01 10:17 AM
コメントする









この記事のトラックバックURL
http://monoblog.555nat.com/trackback/1017214
この記事に対するトラックバック