1950年代、創業者のJack Stephensonと妻のJoanは多くのアウトドアブランド創業者がそうであった様に、自分たちが満足できるアウトドアギアを制作し始め、1958年にKELTYの店で発売されたのがSTEPHENSON‘S WARMLITE Sleeping Bag「TRIPLE BAG」。
Woodlanp Hills CALIF 891364で創業、その後、雄大な自然に囲まれたGilford N.Hに移動、創業者から経営を受け継いだWilliam StephensonがWellingtonz COに転居し、独特な形状のWARMLITEテント、独創的なSleeping Bagは数少ないMADE IN USAを頑なに守り今も健在なのは親族経営を続けてきた老舗ブランドならではと言えるでしょう。
日本のバックパッキング黎明期、芦沢一洋氏著「バックパック入門」でセクシーな写真と共に掲載されたWARMLITE テントに衝撃を受けた読者も多かったのではと推察致します。
独特な形状のテントはWARMLITEと名称され、各種の大きさが用意されています。
室内の熱気を遮るアルミ蒸着生地(現在は終了)や各種のオプションが用意され、カラーも選べるカスタムメイドは現在も継承されています。
今回紹介するのはGilford N.H時代にカスタムオーダーしたSleeping Bag「Triple Down Filled Sleeping Bag」。
オーダーの初めにBag Girth(スリーピングバッグの幅)56,60,64,70,76を選ぶことから悩みは始まります。
スリーピングバッグ下部は使用者の自重でダウンが潰れ保温力が無くなることから軽量化のためダウンは封入されておらず、DAMと呼ぶオリジナル ダウンフィルマットレスを挿入します。
このDAMはエアーマットレスですが、驚くことにダウンが封入され、地面からの冷たい冷気を遮断し上質なダウンの掛布団(そう表現するしかない!)と相まってフオームパッドや今では当たり前のサマーレストなどでは味わえないでは極上な寝心地を約束してくれるでしょう。
DAMへの空気はバッグ収納のスタッフバッグがポンプの役目を果たしてくれるのも面白いアイデア、持ち運び出来る小型エアポンプ「Camp-Tek Pump」も別売りで販売。
二枚重ねの掛布団部は寒い季節に、温暖な季節にはそれぞれどちらかの一枚を軽量なジッパーで装着、まさにTRIPLE DOWN SLEEPING BAGの使い勝手の良さです。
テントもスリーピングバッグも素材の変遷(もちろん素材の進化に応じて)はあったものの、形状はそのままに60数年!完成されたデザインの証です。
現在の価格は$1000以上するものの、希少なMADE IN USA、老舗ならではのヒストリーを纏い極上な寝心地を提供してくれるSTEPHENSON‘S WARMLITE Sleeping Bag「Triple Down Filled Sleeping Bag」、これ以上のスリーピングバッグは望めませんので「お買い得」と言えるでしょう。