モノシリ沼

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〜モノシリ沼とはモノにハマるとぬけられない?困った沼。そんな沼人たちの1970年代〜80年代 Made in U.S.A. アウトドア用品の温故知新ブログです〜
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スリーピングバッグの進化に貢献。TRAILWISE SLIMLINE

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モノシリ沼 555nat.com 1970-80sアウトドア温故知新 1970年代グースダウンスリーピングバッグTRAILWISE Slimline トレイルワイズ・スリーピングバッグ(1)

トレイルワイズ/Trailwiseと言えば、アウトドア愛好家のバイブルとして知られる「The New Complete Walker 」(1974年発行・邦題は「遊歩大全」)の著者、Colin fletcher コリン・フレッチャーが愛用していたブランドとして、その筋のあいだではあまりにも有名なブランド。日本でのTrailwiseの知名度はほとんどないのが残念です。

ところが何年か前、驚くべき冗談のような事件が発生。復刻商品が日本で売り出されたという珍事。当時多くのアウトドア著名人たちが愛した高いクオリティもモノづくりのブランドポリシーも継承されることなく、ただもの珍しさだけで復刻されてしまった悲しいアウトドア物語でした。復刻品の仕掛人の無能な仕事ぶりと滑稽なクオリティの復刻製品は”残念さ”を通り越してただただ笑いを誘います。

さて、Trailwiseの代表的名品のひとつがグースダウン入りのスリーピングバッグ「Slimline/スリムライン」です。テントと並んでスリーピングバッグはキャンプ生活の要。1970年代バックパッキング全盛期、北米バックパッカーたちの間では絶大な人気と高い評価を受けたスリーピングバッグです。

昨今はキャンプ場よりも温泉宿に泊まることが多くなり、すっかりスリーピングバッグの出番がなくなってしまいましたが、羽毛フトンの替わりにグースダウンのスリーピングバッグが意外と重宝することを発見。愛用の1970年代後期4シーズン・スリーピングバッグ「Slimeline」に再び活躍の場が現れ喜びもひとしおです。

デファレンシャル・カット、スラントウォール構造のダウンチューブに600フィルパワーのグースダウンを惜しげもなく詰め込んだ「Slimline」。フードの形状は1970年代初頭のオープンタイプ全盛期に、“ややクローズド”という、赤ずきんちゃんの「ずきん」を思わせるデザインを採用。ドローコードを絞れば、無理なく頭部を包み込んでくれます。

開閉のジッパーはヘビーデューティなTALON社のコイルジッパーを使用。スライダー操作を容易にするためにレザー製のタブが縫い付けてあるところは心憎いパーツチョイスです。ジッパーの取り付け位置も「左」と「右」を選択できるというありがたさ。左右ジッパーの異なるスリーピングバッグをつなげる(カップリング)ことで二人用ダブルサイズのスリーピングバッグにもなるわけです。今でこそ当たり前になったスリーピングバッグのカップリング・システムですが、当時は相当画期的だったはずです。1970年代、恋人同士のバックパッカーに絶大な支持を集めていたことでしょう。

ウルトラ警備隊のユニフォームを思わせる「V」型バッフル・ステッチのデザインはTrailwise「Slimeline」の大きな特徴です。デザインは好みの分かれるところですが。このVステッチはグースダウンの偏りを防ぐために考え出された機能的なデザインです。長年使っていますが、他社製品に比べると確かにダウンの偏りは見られません。バックパッカーの先人たちが名品と認めたスリーピングバッグだけのことはあります。

当時では珍しくTrailwiseは自社開発したナイロン100%の素材、「TENAYA」クロスを使っています。タフタより強く、軽く、撥水性に富み、シルクのように滑らかで肌触りの優しい、優れたナイロン素材です。グーズダウンのスリーピングバッグを愛用するバックパッカーが大好きな”裸寝の至福の温かさ”を満喫するのに、リップストップやタフタ素材よりもTENAYAナイロンのほうにシルクのような肌触りの良さで軍配が上がるでしょう。

スリーピングバッグの内側に目を向けると丁寧に包み縫いされていることが確認できます。細部の作りはさすがサンフランシスコ、バークレーの老舗アウトドア用品店『SKI HUT/スキーハット』のオリジナルブランドTrailwiseの歴史と経験の深さを感じないわけにはいきません。

Trailwiseがスリーピングバッグの進化に果たした功績を整理してみました。
●1952年 「バッフル」のスリーピングバッグを初めて作る。
●1956年 「カップリング・システム」(2組のスリーピングバッグをジッパー部分で結合)を初めて作る。
●1959年 「シャブロン・バッフル」「1/2オフセット・バッフルチュービング構造」と初めて作る。

1970年代の優れたスリーピングバッグ「Slimeline」も今や、わが家の寝室のフトン替わりに毎晩寄り添ってくれる愛妻のような存在ですが、いつの日かまた、満点の星空の下で過ごせることを夢見て皆さんお休みなさい。

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いぶし銀 AuthenticなTRAILWISEトレイルワイズ・カタログ

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UC Berkeleyから始まるUNIVERSITY AVE.沿いにあったSKI HUT(1615 University Ave. Berkeley CA)。SKI HUTのオリジナル製品がTRAILWISEだったと思っていますが、どうなのでしょう。

1970年代、雑誌『OUTDOOR』の前身『OUTDOOR SPORTS』の付録「USA メールオーダーカタログ SKI HUT 76/77」でTRAILWISEを知りMAIL ORDER入門した方も多かったのではないでしょうか。

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Authenticと呼ぶに相応しいTRAILWISE 製品の数々はいぶし銀的な存在、その歩みは1978-79カタログ内のCompare TRAILWISEで詳しく知る事が出来ます。TRAILWISEの名称は1951年に標章登録され、1952年最初のバッフル機能を持つスリーピングバッグ、1954年アルミフレームバックパックの開発、1956年最初のスリーピングバッグの連結、1961年TRAILWISEスリーピングバッグの代表的製品となる「V」Chevronバッフリングの採用・・・・・1970年代に創業するブランドの数々の製品の基礎となる輝かしいEquipmentを世に送り出したTRAILWISE。

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SKI HUTのあったUNIVERSITY AVE.を幹として交差する道沿いに枝葉のようにSierra Designs、The North Face、Marmot Mountain Works、REI、NATURE COMPANY等の有名ブランドが創業したり、リテイルショップを置いたりした事からも存在の大きさを想像できます。

1984年に訪れたBerkeley、SKI HUTを表敬訪問したものの既にTRAILWISE 製品は少なく、ディスプレーされているのは他社製品ばかりで見るべき物も無く勿論カタログすらありませんでしたが、歴史ある店舗の写真さえ撮らなかったのは痛恨の失敗。

クラシカルなデザインの製品のイメージがあり数点しか使った事の無かったTRAILWISE、今思えば1970年代早々に成熟してしまった為なのかもしれません。

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1970年代のTHE SKI HUT Trailwise スキーハット・トレイルワイズTシャツの行く末

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モノシリ沼 THE SKI HUT, Trailwise Russell Athletic TEE-1, 555nat.com

最近、70年代、80年代のアウトドアブランド商標を使った製品やら復刻品といった類のものが次々と発売されているようです。そんな中、ついにUSバークレーの老舗アウトドア・ストア『THE SKI HUT』(スキー・ハット)のオリジナルブランドだったTrailwise(トレイルワイズ)の商品も・・・・登場したようです。

The North Face(ノースフェイス)社の国内某G社のライセンス生産製品同様、Trailwise製品も“仏つくって魂入れず”の中途半端でセコい商業主義的商品の類。タグのデザインは同じでも”似せもの商品”とモノシリ沼の住民が呼ぶこのテの商品に出くわすにつけ、ガッカリするのを通り越し、笑いしか出てきません。

さて、Trailwiseの製品を初めて購入したのは1979年春。東京都町田にあったアメリカ村の小さなお店「THE SHAPES(シェイプス)」で買ったダッフルバッグでした。Trailwise製品のなかでも一番買いやすかった製品はTrailwiseロゴが全面にプリントされた半袖Tシャツ。価格は確か1,800円か2,000円だったと記憶しています。もちろんメイド・イン・USAです。
着ているとまるでアメリカ西海岸で生活しているような幻想を抱いてしまうような、Tシャツとプリントの美しい色合わせ。これにすっかりヤラれてしまい、色違いのTrailwiseのTシャツを何枚も買ったものでした。
現在、手元に残っているものはわずかに写真の二枚だけ。2010年の今まで何とか生き延びることができたのは頑丈な1970年代のRussell Athletic(ラッセル)社のTシャツがボディに使われていたからかもしれません。

あまりにボロボロになってしまった愛用のTrailwiseのTシャツ。行く末は、世田谷区の古着回収に出すか、雑巾かウェスにリユースして人様のお役に立つかの、二つに一つといったところでしょうか。

モノシリ沼 THE SKI HUT, Trailwise Russell Athletic TEE-2, 555nat.com

モノシリ沼 THE SKI HUT, Trailwise Russell Athletic TEE-3, 555nat.com 

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