アメリカアウトドアの聖地 Berkeley
2年ぶり、今回は家族4人!でのアメリカ3州、2,255マイル(3,629キロメートル)走行の旅の途中、YOSEMITE ヨセミテからサンフランシスコ→ロサンゼルスへ向かうフリーウエーを間違え降りたところは懐かしのBerkeley バークレー。
アウトドアの店には何の興味もない家族に「聖地Berkeley」に立ち寄りたいとはとても言い出せなかった身としては、この路間違いも確信犯的な行動と思われていました。
サンフランシスコを背に街の中心部であるユニバーシティAVEの端、TAKARA酒造の工場前には60/40で有名な『SIERRA DESIGNS シェラデザイン』があるはず・・・・・・
えっ!?無い??しかも更地になっていた様子、と言うのも走行中なのでちゃんと確認は出来ませんでしたが。
このユニバーシティAVEにはバックパッカーには有名な『SKI HUT スキーハット』もありました。1984年に訪れた時には健在でしたが、今はその場所すら分かりません。
このバークレーはUCバークレー校を中心とした学生の街ですが、かつてはGILMAN STと5TH AVEの角に「SIERRA PARKA シェラパーカ」や「OVAL INTENTION オーバル・インテンション」で有名な『THE NORTH FACE ノースフェイス』の工場、本社、アウトレット。
『SIERRA DESIGNS シエラデザイン』、『Marmot Mountain Works マーモット・マウンテンワークス』等のリテイルショップ(直営店)があり、『REI』や『ネーチャーカンパニー』、『グラナイトスティンァウェイ』、『ヤンクス』と言った店舗、近郊のオークランドには『Synergy Works シナジーワークス』等があり、まさに聖地でした。
『シェラデザイン』も『ノースフェイス』も町外れにアウトレットや工場があり、この青空の下、この空気の中であの名品が誕生したのかと、わくわくしながら訪れた1980年代初頭、レンタカーなど借りるお金も無く、全店徒歩でしたので、気力、体力、探究心、全てに充実していたのだと思います。
やはりUCバークレー校の正門から始まるテレグラフAVEには『ノースフェイス』の直営店があり、何度も通ったものでした。その懐かしい店舗も今は無く、『ノースフェイス』はサンフランシスコのユニオンスクェアの一等地に店を構え、そこはアパレルの一流店と肩を並べる好立地。
ロサンゼルスではあのビバリーヒルズ、ロデオドライブに店があるという、昔では考えられないブランドとなっているのには驚きます。そんなこんなが、脳裏を横切りながら走っていると懐かしい通りの名前、ADELINE STの標識。そう、この路を暫く走ると左側には・・・・・『Marmot Mountain Works』!呆れ顔の家族を車内に残し、更に15分だけの約束(涙)で店内に走りました。
地図を見ながらひたすら歩きたどり着いた24年前の感動をしみじみ思い出す余裕も無く、昔ロシア正教会だったという特徴的な外観のまま、この店は当時と変わらぬまま健在でした。
店内は・・・・・『MARMOT』の製品を中心に『アークテリックス』、『PATAGONIA』、その他混在。何時間も掛けてGORE−TEXのスリーピングバッグを吟味し購入した場所もそのままではありましたが、15分の滞在では感傷に浸る暇などまったく無くタイムアップ!
もっとバークレーを堪能すれば良かったと思うのは日本に帰国後・・・地図を眺めては溜息の出る今日この頃であります。
MADE IN USA華やかなあの頃を想う旅はやはり一人でゆっくりと、が理想のようです。