Patagonia FALL 1989 カタログと掲載商品
1989年、Patagonia FALL Catalogは版も大きく、表紙もインパクトのあるものでした。この頃PatagoniaはNEON ネオンカラーと呼ばれる蛍光色のSYNCHILLAフリースを多色展開。カタログには街着も多く掲載され、クライミング用品色からの脱却を図っている様でした。
海も近く、こじんまりとした街VenturaにPatagonia本店を訪れたのは1989年。店内はカリフォルニアの明るい日差しが差し込み、天井に残された肉を吊るすフックに元食肉工場だったという名残がありました。スリーピングバッグは専用の引き出しに収まり、見やすく整理され、シューズもティンバーランド等が並び山用品店とは一線を画すブティック風。The North FaceなどもCosta Mesaなどに進出し、販路を拡大させ始めた頃でした。
先日納戸の整理をしていた時に発見したこのPatagoniaのカタログは保存資料という認識はまったくなかったので、手元に残っていたとは意外な出会いです。久し振りにページをめくっていると見覚えのある製品が多数掲載され、確かその製品はどこかにあるはず・・・・と部屋のクローゼットの奥から引っ張り出してみました。
この当時愛用していたのは裾にゴムの入ったG.I. Pants。現行の製品とは違いオールコットン製。U.S.A.価格$48。家業の影響か、裾のすぼまったパンツに異常に興味を魅かれるのはDNAに組み込まれている為かもしれません。
カタログ掲載されるや否や購入したTwill製の「BOMBACHAS Pants($70)」、初期のモデルは小さめのウエストボタンが2個あり、使いにくかったものの、その後1個のボタンに変更されました。サイズが34インチ、36インチと揃っているのは育ち盛りの年代だったのでしょう。
1989年登場の「DOBBY BOMBACHAS ($70)」も迷う事無く購入したものの、太ももあたりの形状が太くなっており土方の親方風になった自分の姿に涙。新品同様なのはクローゼットの奥に仕舞い込まれた結果です。
「DOUBLE STRIPE SHIRT($55)」は20年着用し、襟が裂けたため保管製品リスト入りとなっていますが、このカタログを見て元々はきれいなピンクのストライプだったのを懐かしく思い出しました。
「Patagonia SASPENDERS($12)」はあまり使う機会が無いのに、見ると購入してしまうサスペンディストたる製品の一つ、スナップで留めるタイプは嫌いなので一度も使用せず。
「ZIPPER PULL TIES($3.5)」はカラフルな色が用意されジャケットと色合わせを楽しんだ小物。
「TWISTED YARN FLANNEL SHIRTS($42)」は母親がカナダ旅行した時のお土産。なんでカナダに行ったお土産がPatagoniaのシャツなの??」と母親に聞いたのも懐かしい想い出です。
その他、メールオーダーで購入した「SHELLED SYNCHILLA JACKET($125)」やVentura本店で購入した製品を思い出させてくれたPatagonia FALL 1989 Catalog、四半世紀前のアメリカでの仕事や周りに居た人々をVenturaの陽光と共に、懐かしくも酸っぱい記憶を呼び起されました。